アスリートのためのスマートフォンを、今年もサムスン電子が提供。
サムスン電子
世界に4000台しかないスマートフォンが、平昌オリンピックの会場にある。
サムスン電子は、ハイエンドスマートフォン「PyeongChang 2018 Olympic Games Limited Edition」を2018年1月に公開。同社は2月9日の平昌オリンピック開会式と同時に、すべての参加アスリートとその関係者向けにこの4000台の端末を無償で提供した。
Business Insider Japanは、平昌オリンピックの江陵(カンヌン)会場で同端末に触ることができた。その様子をお送りする。
江陵会場の「Galaxy Olympic Showcase」。平昌開場にも同名のパビリオンはある。
これが「PyeongChang 2018 Olympic Games Limited Edition」。
背面の白は平昌の雪をイメージしており、五輪マークが黄金に輝いている。
デュアルカメラや付属のS Penからもわかるとおり、ベースは「Galaxy Note8」。
日本のau版Note8と比較。背面とS Penが白なのは、平昌五輪モデルだけ。
正面も比較。ちなみに、日本語設定も標準で可能。
ただし、韓国版Galaxy Note8がベースとなっているため、日本の技術基準適合証明等の届け出は出ていない。
アイコンも五輪仕様だが、これは同社のアプリストアからテーマを無料でダウンロードして誰でも利用できる。
同施設内のVRアトラクションにも平昌五輪モデルが使われており、生産数自体は4000台より多いだろう。
触れないが、歴代の五輪モデルも展示されている。
写真は2004年開催のアテネオリンピックで配付されたフィーチャーフォン「SGH-i530」。
毎年制作されている五輪のピンバッジも展示。
2020年東京五輪で、限定モデルは発売されるだろうか?
日本でスマートフォン「Galaxy」シリーズを展開するサムスン電子は、無線通信分野のワールドワイド・オリンピックパートナーだ。同社とオリンピックとの取り組みの歴史は深い。1988年に、ソウル夏季五輪でローカルスポンサーとして支援。そして、1998年の長野冬季五輪から現在と同じ無線通信分野のワールドワイドパートナーとして、オリンピックで無線通信技術を提供してきた。
関連記事:もう1つの“平昌五輪”、サムスン電子が「初公開」5Gタブレットで実証実験
その一環が、この「オリンピックエディションのGalaxyスマホ」だ。オリンピック選手に最新の技術が詰め込まれたこの製品を提供し、その機能を体験、周知してもらう狙いがある。しかし、今回の平昌五輪モデルはこれまでと異なる点がある。
それは、オリンピックエディションの一般向けの販売がないということ。
Galaxy Olympic Showcaseにはストアもあり、背後には平昌オリンピックのロゴ色の箱もあるようだが……。
こちらが平昌五輪記念セットについてくるNote8用のケース。残念ながらこのケースの単体でも販売されていない。
厳密には韓国キャリアのKT社が、平昌オリンピックを記念したGalaxy Note8用ケースと本体をセット販売しているが、こちらの本体のカラーバリエーションは黒で従来機と変わらない。
日本でもauから限定販売された「Galaxy S7 edge Olympic Games Edition」(写真はグローバル版)。
サムスン電子
過去には、2016年7月にリオ夏季五輪向けに「Galaxy S7 edge」をカスタマイズしたOlympic Games Editionが展開され、日本ではauが2016台限定で販売した。KDDI広報部によると同モデルは「完売した」という。一定の人気はあったようだ。
サムスン電子は2020年の東京オリンピックまで継続してワールドワイドパートナーをつとめると明言している。同社が2020年にどんな「特別モデル」を日本で繰り出すのか、楽しみだ。
平昌オリンピックの各会場で触れなければ、仁川(インチョン)国際空港の制限エリア内にある「Galaxy Showcase」に寄ってみるのも手だ。
(文、撮影・小林優多郎 取材協力・サムスン電子ジャパン)