ボロボロでも5500万円以上!? サンフランシスコの住宅問題は、ますます悪化

サンフランシスコでは、この家が52万ドル(約5500万円)以上で売り出されている。

サンフランシスコでは、この家が52万ドル(約5500万円)以上で売り出されている。

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サンフランシスコはアメリカで最も物価が高い街。1ベッドルームの住宅価格の中央値は約82万ドル(約8700万円)になる。

それと比較すると、戸建て住宅の売却希望価格が52万ドル(約5500万円)というのは格安。あるいは、担当の不動産業者リック・スミス(Rick Smith)氏に言わせれば「ジョーク」だ。

このボロボロの一軒家は、ここ数年間でますます悪化しているサンフランシスコの住宅問題の典型的な例。

52万ドル以上での購入希望が12件あり、2月14日(現地時間)に幸運な入札者が落札した。

この家(家というよりは小屋という感じだが)は、サンフランシスコ郊外のビジテーションバレー(Visitacion Valley)にある。裏庭からの景色。

庭からの風景

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スミス氏は合計で23件の申し込みを受けた。52万ドル以上の提示は12件。入札者は全員、高騰するサンフランシスコの住宅市場で稼ごうとする住宅転売業者、投資家、建設業者だった。

「サンフランシスコで100万ドル以下の物件は格安」とスミス氏はBusiness Insiderに語った。

「50万ドルぐらいなら、ジョーク」

中はきれいではない。

家の中の様子

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所有者は2017年に死去。遺族は2500ドルをかけてゴミを片付け、売りに出した。

家の中の様子

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設備は何ひとつ使えない。水道も使えないとスミス氏。

家の中の様子

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天井にはカビが。

家の中の様子

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なぜかキッチンには大量のマットレス。

キッチンに置かれた多数のマットレス

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広告では「開発者、建設業者、転売業者向け物件」となっている。金融業者は「居住可能」としているが、これは新しい所有者が修理するまで住宅ローンの対象外という意味。

家の中の様子

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広さは1085平方フィート(約100平方メートル)となっているが、スミス氏によると実際はそれよりも狭い。

家の中の様子

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購入希望者の中には、自分で測った人もいた。

隣の家との距離が極めて近いため、落札者は家を取り壊わさずに、内装をリフォームして、2階を建て増しするだろうとスミス氏。リノベーションは市当局の規制対象となる。

家の中の様子

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近所には少なくとも100万ドル以上で取り引きされる住宅もある。スミス氏によると最近、2ブロック離れたところにある同じくらいの広さの住宅が80万ドル以上で売れた。コンディションは良好だったが。

ビジテーションバレーの街並み。

ビジテーションバレーの街並み。

Wikipedia Commons

ちなみに米国勢調査局によると、2017年12月のアメリカの住宅価格の中央値は33万5400ドル(約3600万円)

この住宅はサンフランシスコ・クロニクルに取り上げられ、サンフランシスコの住宅問題を象徴する事例となった。

サンフランシスコの街並み

Flickr / (matt)

出典:The San Francisco Chronicle

過去10年間、サンフランシスコでは住宅不足が続いており、住宅価格は高騰している。

サンフランシスコの街並み

サンフランシスコの街並み。

Richard Heyes/Flickr


ブローカーとして13年の経験を持つスミス氏は、この住宅が52万ドルで取り引きされることに驚いていない。「サンフランシスコでは、手ごろな物件」

52万ドル以上で売却されるサンフランシスコの住宅。

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[原文:San Francisco's cheapest single-family home will sell for over $500,000 — and it reveals how bad the housing crisis has become

(翻訳:まいるす・ゑびす/編集:増田隆幸)

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