Business Insider/Jessica Tyler
- アメリカのテレビ番組「シャーク・タンク(Shark Tank)」で、投資家のマーク・キューバン(Mark Cuban)氏とバーバラ・コーコラン(Barbara Corcoran)氏が、ニューヨークのブルックリンにあるアボカド料理の専門店「Avocaderia(アボカデリア)」に出資した。2人の投資家はそれぞれ20万ドル(約2100万円)を提供するという。
- アメリカではミレニアル世代を中心にアボカドの人気が高く、この店ではアボカドを使ったさまざまなメニューが楽しめる。開店初日から多くの若者がその味を試そうと列をなした。
- すぐにでもチェーン展開し始めそうなこの店を知るため、Business Insiderはブルックリンの店を訪ね、実際にいくつかの料理を食べてみた。
2月11日(現地時間)、ABCの人気番組「シャーク・タンク」で、投資家のマーク・キューバン氏とバーバラ・コーコラン氏は、合わせて40万ドルをニューヨークのブルックリンにある飲食店「アボカデリア」に出資した。イタリア出身のアレッサンドロ・ビッギ(Alessandro Biggi)氏、フランチェスコ・ブラチェッティ(Francesco Brachetti)氏、アルベルト・グラミニ(Alberto Gramini)氏が立ち上げたこのファスト・カジュアル・レストランは、アボカドを使ったサラダ、サンドイッチ、丼、スムージー、デザートを提供している。ミレニアル世代を中心としたアボカド人気にうまく乗っている。
店のアイデアは2年前、当時シアトルに拠点を置いていたビッギ氏から生まれた。「料理は上手くないけど、アボカド・トーストだけは作れたんだ」ビッギ氏はBusiness Insiderに語った。同氏は当時メキシコに住んでいたブラチェッティ氏に電話をかけ、「世界初のアボカド・バー」を開くというコンセプトは1年を待たずして、ブルックリンの人気レストランとして実現された。2017年のオープン以来、アボカデリアは好調だ。開店初日には、食べ頃を迎えた200個のアボカドが3時間で消えた。1日平均250人前後が店を訪れ、1週間で少なくとも25ケースのアボカドを使用しているという。
約40平方メートルのブルックリンの店舗は始まりに過ぎない。ビッギ氏は今後5年でさらに20店舗をオープンさせたいと考えている。6カ月~9カ月以内に2店舗をマンハッタンで開く計画だと、Business Insiderに明かした。このうちの1店舗は、チェルシーだ。ビッギ氏は規模の拡大について「本物を届ける」ことで、「人々にヘルシーでからだに良い食べ物を意識し続けてもらいたい。キーワードはハッピー&ヘルシーだ」と述べている。ビッギ氏は、キューバン氏とコーコラン氏の助言が、アボカデリアを次のレベルに押し上げてくれるだろうと期待している。
Business Insiderは、ブルックリンの店舗を訪ねた。
アボカデリアは、ブルックリンのサンセット・パークにある。インダストリー・シティのフードコートの中だ。
Business Insider/Jessica Tyler
店はとても小さい。月曜日~金曜日、午前9時~午後4時までの営業だ。
Business Insider/Jessica Tyler
筆者が店を訪れたのは、午後1時頃。ランチを買いに来た人が列を作っていた。
Business Insider/Jessica Tyler
店に入ると、壁には明るい色使いのメニュー表が。サラダ、サンドイッチ、スープ、デザートが並んでいる。Tシャツやピンバッジ、アボカドのボディースクラブなども売られている。
Business Insider/Jessica Tyler
メニュー表にある一部商品は、店の奥にも置かれている。
Business Insider/Jessica Tyler
その隣には、小さなテーブルがあり、サボテンや調味料などがいくつか置かれている。
Business Insider/Jessica Tyler
「smashed in NYC(ニューヨークシティで大ヒット)」のサインが掲げられたカウンターの前では、写真を撮る人も多い。このネオンサインと観葉植物が、店にいい雰囲気をもたらしている。まさにインスタ映え。
Business Insider/Jessica Tyler
注文は、ファストフード店と同じだ。食べ物が出てくるまで、頼んでから5分もかからなかった。
Business Insider/Jessica Tyler
店内には座席がないので、食べ物は持ち帰ることに。アボカデリアを訪れた大半の客がするように、筆者もインダストリー・シティの共用テーブルに座った。
Business Insider/Jessica Tyler
筆者が頼んだのは、トースト、チョコレート・ムース、バニラ・アーモンド・スムージーだ。ピタチップスを付けて、全部で約25ドル(約2700円)。
Business Insider/Jessica Tyler
「chill out」と名付けられたこのトーストには、「マルチグレインのパン、マッシュ・アボカド、チリ・フレーク、七味唐辛子、ライム・シトロネット」が使われていると、メニュー表には書かれている。トーストがたった1枚だったのには驚いたが、味はとても良く、食べ応えもある。
Business Insider/Jessica Tyler
アボカド、ココナッツ・ミルク、溶かしたチョコレート、リュウゼツランで作られたチョコレート・ムースも、風味豊かだ。アボカドがムースの質感を生んでいるが、アボカドの味はしない。
Business Insider/Jessica Tyler
バニラ・アーモンド・スムージーには、アボカド、ナツメヤシ、アーモンド、アーモンド・ミルク、バニラ、リュウゼツランのシロップが使われている。ムースと同じく、アボカドの存在を感じることはない(ただし、見た目にはアボカドのグリーンが)。スムージーはバニラ・ミルクシェイクのような味だ。他にも、「アボ・マンゴー」「グリーン抹茶」のスムージーが売られている。
Business Insider/Jessica Tyler
アボカデリアを実際に食べると、なぜこれほど評価が高いのかがよく分かる。美味しくて、値段も手頃で、速い。チェーン展開するにも適している。インスタ映えする写真を撮ったり、アボカデリアが提供するさまざまなアボカド料理を試してみたいというミレニアルたちで、店はいっぱいだった。
Business Insider/Jessica Tyler
(翻訳/編集:山口佳美)