深センでは50万円のビットコインマイニング専用機が山積みで売られている

仮想通貨のマイニングは、自宅のコンピュータの空き時間で行っていた牧歌的な時代を過ぎ、「いかに電力を効率的にマイニングパワーに変えるか」を目指して開発した専用機の時代になってきている。

専用のプロセッサ(ASIC)を用いたマイニング専用機のシェアは、中国製が9割を占める。マイニング専用機は数十万円する高価なものだが、世界最大の電気街、深センの華強北では、なんと仮想通貨マイニングマシンの専門店が登場している。

ビットコインマイニング専用マシン専門店の一つ、TIAN YU MINING(ティエンユー・マイニング)。専用電源やASICセル189チップを積んだ仮想通貨マイニング専用機ANTMINER(アントマイナー)等を扱う。専用機は数十万円する高価なものだが、パソコンでのマイニングに比べて非常に効率が高く、電力をマイニング力に変えてくれる。

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S9は3万100人民元(約51万円)、L3+は2万4000人民元(約40万円)。何台も買うとディスカウントがあるという。

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専用電源も販売中。マイニング用のASICチップは北京のBITMAIN(ビットメイン)社で設計され台湾で製造されているが、電源など含めて「製品」にしたのは深センだ。

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店のテーブルにはビットコインを模した記念品が無造作に置かれている。

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ANTMINERは山積みで売られている。効率の良いマイニングマシン、つまり同じ電力でたくさんのマシンを稼働できる。

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普通のコンピューターショップでも、マイニングに向いたグラフィックボードや専用機ANTMINERを大売り出し中。

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数万円はするグラフィックボードでいっぱいのビニール袋から無造作に取り出して組み付けていく。

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2Uのグラフィックボードが10枚載っている、見るからにマイニングに特化したコンピュータ筐体だ。

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この筐体ケースも山積みになっている。

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華強北ではマイニングマシン専門店だけでなく多くのコンピュータショップでも、ANTMINERを扱っている。

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今回紹介したマイニングショップは電気街の南端にあるSEG Plazaのもの。見かけるようになったのはこの数カ月。

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ザッと歩いただけで2件の専門店、数十件の「自作PC屋だがマイニングマシンも扱う店」を見た。

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今の仮想通貨のマイニング難易度は、投機的な暴騰のタイミングを除いて、正当に電気代を払っていては厳しい状況になっている。中国政府の規制もあり、今のマイニングの中心はインドに移りつつあると言われる。華強北電気街には多くのインド人も訪れるので、こうしたマイニングマシン専門店の顧客でもあるのだろう。看板には英語も目立つ。

もし深センでマイニングをするなら、電気代が固定の学生寮に住む学生などが小遣い稼ぎに小規模にやる、などの超スモールビジネスが中心と思われる。もちろん大規模にやったら電気メーターですぐわかり、そういう笑い話はマイニング流行りの数カ月前によく聞かれた。

とはいえ機械を買えばすぐスタートできるのは、その場で持ち帰りをしたい深センの事情によくあっている。

(文・写真:高須正和/編集:西山里緒)

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