アメリカの俳優、大統領、学生が愛用! ブルックス・ブラザーズ、200年の歩み

ウィンドー・ディスプレイ

1950年代のブルックス・ブラザーズのウィンドー・ディスプレイ。

Brooks Brothers: 200 Years of American Style

  • 1818年に創業したブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)は、アメリカで最も歴史あるアパレル・ブランドだ。
  • ブルックス・ブラザーズは、初めて男性向けの「既製服」を手掛け、国際的に輸出したアメリカ初のレーベルだ。
  • 同ブランドの紳士服は、セレブや金融街の幹部、アメリカ大統領などの事実上の象徴となっている。

1818年、46歳のヘンリー・サンズ・ブルックス(Henry Sands Brooks)は、オークションでニューヨーク市にあるビルを1万5250ドルで落札、正式なオーナーとなった。このビルがブルックス・ブラザーズの1号店だ —— 当時は「Brooks's New York City」 と呼ばれていた。

街角の店から国際的にその名前が認知されるまで、ブランドの進化の歴史は、2017年11月に出版された『Brooks Brothers: 200 Years of American Style(ブルックス・ブラザーズ:アメリカン・スタイル、その200年の歴史)』に詳しい。

この本は、同ブランドのCEOクラウディオ・デル・ヴェッキオ(Claudio Del Vecchio)や、有名なファッション・デザイナー、ジャーナリストたちの過去の発言などを引用しながら、ブルックス・ブラザーズがいかにして成長し、今もその地位を維持しているのか、あらゆる角度から検証している。

ブルックス・ブラザーズはいくつものトレンドを生み出し、テキスタイル業界を巻き込んでの革新をもたらしてきた。19世紀に開発したボタンダウンのシャツは、アイビーリーグの学生からアンディ・ ウォーホルまで、多くの人々に愛用されている。開発当時、硬く、取り外し可能なリネンのカラー(襟)を必要としないシャツは斬新だった。

同社はまた、1920年代にはサッカー地を流行らせ、クラッシュ・リネンやシャンタンシルク、コットンコードをアメリカに初めてもたらした。だが、ブルックス・ブラザーズの影響を受けたのは紳士服のみではない。

1910年代の初めには、ブルックス・ブラザーズのポロ・コートなどを参考にする婦人服が登場。雑誌ライフによると、1940年代にはスミス大学、ヴァッサー大学、ウェルズリー大学といった女子大の学生たちが、同ブランドに対し、女性にあった服を作ってほしいと要望した。1949年には女性向けのポロシャツを初めて発売し、以来、販売を拡大していった。

ブルックス・ブラザーズの歩みを紹介しよう。

(敬称略)


2017年に行われたアメリカの大統領就任式では、トランプ氏、オバマ氏、新旧大統領はともにブルックス・ブラザーズのコートを着ていた。

大統領就任式

Pool/Reuters

コメディアンで俳優のスティーヴン・コルベアなど、長年の顧客もブルックス・ブラザーズを着続けている。マッドメン(Mad Men)やゴシップガールといったテレビドラマや、数々の映画でも着用されている。

スティーヴン・コルベア

Brooks Brothers: 200 Years of American Style

1833年に創業者のヘンリーが死去して以来、同社は何度かその名を変えてきた。ヘンリーはニューヨーク市の店とそのビジネスを5人の息子たちに残したことから、店名は最終的にブルックス・ブラザーズで落ち着いた。

ブルックス・ブラザーズの旗艦店

ブルックス・ブラザーズの旗艦店。

Matt Conte/Brooks Brothers/Brooks Brothers: 200 Years of American Style

1950年代までに、新しい社長ジョン・C・ウッド(John C. Wood)の下、ブルックス・ブラザーズはそのブランド力を築いた。「(ウッドには)ブルックス・ブラザーズの神聖な伝統やクラシックな商品を変える気は全くなかった」という。

1950年代のウィンドー・ディスプレイ

1950年代のウィンドー・ディスプレイ。

Brooks Brothers: 200 Years of American Style

「(ブルックス・ブラザーズが生み出した)既製服は今では当たり前になっているが、オーダーメイドが普通だった19世紀初めにおいては、革新的なアイデアだった」11月に出版された本の著者ケイト・ベッツ(Kate Betts)は書いている。

ブルックス・ブラザーズのアイコン

金の羊毛のシンボルは、ブルックス・ブラザーズの品質と品位を示すアイコンとして、19世紀半ばから使われてきた。

Rob Dowsley/Brooks Brothers: 200 Years of American Style

1818年から1946年の間に、ブルックス・ブラザーズはファッション界の頂点にのぼり詰め、ユニークなアメリカのデザインを提供した。「棚に陳列された既製服を最初に販売したのも、フーラード地のネクタイを1890年に初めて売り出したのも、彼らだ。1900年にハリス・ツイードをスコットランドからアメリカに初めてもたらしたのも、彼らだ」ベッツ氏は書いている。インドから輸入し、彼らが1920年からデザインに使い始めたマドラスチェックの生地も、夏向けの軽い素材として知られるようになった。

マドラスチェックのアイテム

マドラスチェックの柄は、ネクタイやパンツ、バスローブ、シャツなど、さまざまなアイテムに取り入れられた。

Matt Conte/Brooks Brothers: 200 Years of American Style

「ブルックス・ブラザーズは、毎晩テレビに白のボタンダウンのシャツとグレーのスーツ姿で現れるアンカーマンのウォルター・クロンカイト(Walter Cronkite)のような、社会的に最も信用された人物が着用することで、信用を得ている」ベッツは言う。俳優のスティーブ・マックイーンや大統領のジョン・F・ケネディも、ブルックス・ブラザーズを愛用していた。

スティーブ・マックイーンの会員証

Brooks Brothers: 200 Years of American Style

「わたしたちは歴史があるから良いのではなく、良いものを提供してきたから歴史があるのだ」現在の会長兼CEOのクラウディオ・デル・ヴェッキオは言う。

本の表紙

Brooks Brothers: 200 Years of American Style

[原文:How Brooks Brothers became the de facto clothing brand on Ivy League campuses, Wall Street, and inside the White House]

(翻訳/編集:山口佳美)

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