AP
- アメリカのトランプ大統領は21日(現地時間)、教師やその他の学校職員に武器の携帯許可を与えるべきだと述べた。
- 2012年に起きたサンディフック小学校銃乱射事件で子どもを失った親たちは、学校の教室に銃を持ち込むべきではないと反論している。
アメリカ、フロリダの学校で17人の犠牲者を出した銃乱射事件が起きてから1週間が経ち、ホワイトハウスでは学校での銃撃事件に関する聞き取りが行われた。その最中、トランプ大統領は、教師やその他の学校職員に自らの身と子どもたちを守るため、武器を隠して携帯する許可を与えるべきだと述べた。
「銃器の取り扱いに慣れた教師がいれば、襲撃にも早急に対処できるだろう」トランプ大統領は言った。
アメリカでも一般的に銃の持ち込みが規制されている学校に、大統領は銃を持ち込むことを主張したのだ。安全策であり、襲撃の抑止にもなるとして、「問題を解決できる」と言う。
「(そうすれば)襲撃者もそもそも学校に入っていかないだろう。非常に良い問題の解決策になる」トランプ大統領は述べた。「我々は身元調査の他、これまでとは異なるさまざまな対応を取ることになるだろう。だが、こうしたアイデアも検討していく」
トランプ大統領は、「多くの」航空会社のパイロットが銃を携帯していることに触れ、同様の対策が学校でも効果を発揮するだろうと言った。
そして、自身の提案に賛成か反対かを、聞き取りの出席者に尋ねた。学校での銃乱射事件の被害者家族の一部は、学校での武器携帯への支持を示したが、2012年に26人の犠牲者を出したサンディフック小学校銃乱射事件で子どもを失った親を含むその他の出席者は、大統領のアイデアに異を唱えた。
「賛成、反対、どちらの言い分も理解できる。確かに、議論が分かれるものだ」トランプ大統領は言った。「だが、他の多くのアイデアとともに、(学校での武器携帯というアイデアについても)検討していく」
トランプ大統領はその選挙キャンペーン中から、武器を隠し持つことの法制化を支持していた。同氏は「大統領に就任したらすぐに」「学校における銃の所持禁止を撤廃する」だろうと述べていた。
だが、2016年に民主党の大統領候補ヒラリー・クリントン氏が、トランプ氏は学校の教室に銃を持ち込ませようとしていると批判すると、そのようなことは支持したこともないと否定した。
「嘘つきのヒラリーは、俺が学校の教室に銃を持ち込ませようとしていると言った。間違いだ! 」2016年5月、トランプ氏はツイートした。
その後、トランプ氏は言った。「教室に銃を持ち込みたいとは考えていない。だが、率直に言って、教室にいる教師が銃を持っているべきケースもある」
[原文:Trump ends extraordinary White House session on school shootings by endorsing more guns in schools]
(翻訳/編集:山口佳美)