Birdnest
コワーキングスペースの次のトレンドは、お洒落なインテリアではない —— レストラン。少なくともニック・ジャン(Nick Jiang)とレイ・チョウイ(Ray Choi)にとっては。2人は一緒にバードネスト(Birdnest)を創業、開店前のレストランなどを手頃な価格でスタートアップに提供している。
ジャンは、アーリーステージのスタートアップを率いて、窮屈なコワーキングスペースで仕事をしていた経験からバードネストのアイデアを思いついた。ジャンによると、7人のチームで月に900ドル(約10万円)近い利用料をサンフランシスコにあるウィーワーク(WeWork)に支払っていた。コストを抑えるために、ジャンは手頃な価格の仕事場を探し始めた。
だが賃料が高騰しているサンフランシスコで、手頃なオフィスを見つけるのは簡単ではなかった。ある時、ジャンは人のいないレストランの前を通り過ぎた。そしてひらめいた。開店前のレストランをスタートアップ向けの手頃なオフィスにすることができたら?
ジャンはレストランのオーナに連絡し、開店前のレストランで何もせずに収入を得られる方法があるとアピールした。オーナーは同意し、コワーキングスペースがスタート、すぐにスタートアップの創業者や起業家が申し込んできた。
コワーキングスペースが注目されているいま、バードネストは新たな選択肢の1つとなるだろう。ジャンはバードネストはスタートアップだけでなく、厳しい環境のなか、わずかな利益で営業を続けているレストランのオーナーにとってもメリットがあると語った。
バードネストの1つめのコワーキングスペースを見てみよう。
バードネストにあるのはデスクではなくテーブル。Wi-Fiとコーヒーもある。
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料金は、1日あたり約3ドル(300円)。
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毎月、イベントやセミナーを開催。起業家コミュニティーの育成を目指す。
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インキュベーターのAlchemist Acceleratorも注目、数カ月以内にさらにスペースを拡大する予定。
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若い起業家に安価なオフィススペースを提供するだけでなく、レストランの収入を15%アップすることができるとジャンは考えている。
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ジャンはこのコンセプトをレストラン以外のスペースにも拡げたいと考えている。「近いうちに、家をコワーキングスペースとして提供したいと考えている」とジャンはBusiness Insiderに語った。「我々の目的は、活用されていないスペースを仕事場に変えること」。
そんな場所を借りる人はいないという意見をジャンは笑い飛ばしている。
「皆、家以外の場所で仕事がしたい。我々はそうしたニーズに応えていく」
(敬称略)
[原文:A new unconventional co-working space is undercutting WeWork's membership fees by 80%]
(翻訳/編集:増田隆幸)