「ほとんどポルノ写真」とジェシー・シーリー(Jessie Shealy)は、ビクトリアズ・シークレットのFacebookにコメントした。地元、サウスカロライナ州の店舗に飾られたポスターのことだ。
Jessie Shealy
- ビクトリアズ・シークレットの客が、同社の広告について不満を述べている。裸同然のモデルが登場し、女性よりも男性をターゲットにしているというのだ。
- 一方、ライバルのエアリー(Aerie)は女性からの支持を得ることに注力している。
- 両方の店舗を訪れ、広告を比べてみた。
ビクトリアズ・シークレットは広告が問題となり、顧客離れを招いている。
10代の客の母親たちが、ビクトリアズ・シークレットの店舗に飾られた、きわどい写真に激怒していることをお伝えした。若年層向けブランド「PINK」を購入する少女には不適切だというのだ。
「ほとんどポルノ写真。しかもPINKとビクトリアズ・シークレットの売場の間にあるレジに飾られているから、皆の目に触れる。一番どぎつい写真がレジの後ろにある」と客のジェシー・シーリー(Jessie Shealy)は、ビクトリアズ・シークレットのFacebookにコメントした。
PINKはここ数年、好調で同社にとって一番の稼ぎ頭になっている。
だが、こうした写真が原因で同社の店舗から足が遠のいているのは、PINKの客だけではない。ビクトリアズ・シークレットの客のなかにも、同社の広告は女性よりも男性をターゲットにしていると批判する人がいる。
一方、ライバルのアメリカンイーグルの下着ブランド「エアリー」は、女性からの支持を獲得するために、モデル写真の修正をやめたり、女性活動家と提携するなど、女性客へのアピールに注力している。
両方の店舗を訪れ、広告がどれくらい違っているのかのこの目で確認してみた。
マンハッタンのソーホー地区にある双方の店舗へ。2つの店舗は同じブロックにあり、向かい合っている。
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アメリカンイーグルの下着ブランド「エアリー」は、“リアルな”女性を使った広告で知られている。
Facebook/Aerie
エアリーは広告に登場する女性の写真をフォトショップで加工しない。2014年、何も手を加えていない写真を使った「#AerieReal」という広告キャンペーンを開始した。
Facebook/Aerie
広告は店にもある。
Business Insider/Mary Hanbury
写真には「女性たちの写真には修正は施していない」とのキャプションが。
Business Insider/Aerie
女性からの支持は、エアリーにとって、ビクトリアズ・シークレットのようなブランドに対抗するための大きな武器になっている。
Business Insider/Mary Hanbury
顧客にインスピレーションを与えるメッセージとなっている。
Business Insider/Aerie
戦略は有効に働いているようだ。エアリーの既存店売上は11四半期連続で成長している。一方、セクシーな広告を展開してきたビクトリアズ・シークレットは、昨年、売上が低迷した。
Business Insider/Aerie
2018年1月、エアリーは女優で活動家のヤラ・シャヒディ、金メダリストの体操選手アリー・レイズマン、シンガーソングライターのレイチェル・プラッテンとともに、新たに「ロール・モデル(role models)」キャンペーンを始めると発表。
Aerie/Ali Mitton
一方のビクトリアズ・シークレット。かなり違う。
Business Insider/Mary Hanbury
大胆、間違いなく。
Business Insider/Mary Hanbury
店内には、ビクトリアズ・シークレットのモデルたちの白黒写真。
Business Insider/Mary Hanbury
挑発的なポーズ......。
Business Insider/Mary Hanbury
なかには女性客をターゲットにしているとは思えないものも。
Business Insider/Mary Hanbury
エアリーとはかなり違った。
Business Insider/Mary Hanbury
(翻訳/編集:増田隆幸)