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- ネットフリックス(Netflix)は2018年、約700の新規オリジナル番組を公開する計画だ。同社CFO(最高財務責任者)が明かした。
- オリジナル・コンテンツの制作を中心に、同社は80億ドル(約8500億円)を投資する見込みだ。
- ネットフリックスは今年、最も好調な株の1つだ。
ネットフリックス(Netflix)は2018年、約700の新規オリジナル番組を追加する計画だ。26日(現地時間)に開かれたモルガンスタンレーのテクノロジー・メディア・テレコム・カンファレンスで、ネットフリックスのCFOデビッド・ウェルズ(David Wells)氏が明かした。ヴァラエティ(Variety)誌のトッド・スパングラー(Tod Spangler)氏が報じた。
ネットフリックスは2018年、約80億ドルを投資する見込みで、その大半はオリジナル・コンテンツの制作に回される。同社が2月に結んだ、ドラマ『グリー(Glee)』や『アメリカン・ホラー・ストーリー(American Horror Story)』のプロデューサー、ライアン・マーフィー(Ryan Murphy)氏との5年間、3億ドルの契約もその一部だ。
「これら700の番組を含むオリジナル・コンテンツの増加は、現在と未来の利用者のために、ベースとなるコンテンツを強化しようという同社の取り組みの一環だ」パイパー・ジャフレーのアナリスト、マイケル・オルソン(Michael Olson)氏はBusiness Insiderに語った。
アメリカの金融街の中でも、ネットフリックスに最も強気なアナリストの1人であるオルソン氏は、同社の目標価格を319ドルに設定している。オリジナル・コンテンツの比率を上げることは、ネットフリックスの強みになるという。利用者に合わせて、「自らがコントロールできるユニークなコンテンツ」を売ることができるからだ。
BTIGリサーチのリッチ・グリーンフィールド(Rich Greenfield)氏はBusiness Insiderに対し、「番組への投資は、利用者の更なる獲得だけでなく、価格を上げることも可能にするようだ」と語った。ネットフリックスの利用者の増加は目覚ましく、2017年の第4四半期には830万人を記録した。一方で、10月にはスタンダード・プランの価格を1ドル値上げして10.99ドルとし、2018年後半には更なる値上げの可能性もある。
しかし金融街からは、同社の積極的な投資を懐疑的に見る声も聞かれる。ネットフリックスには以前から弱気な見方を貫いているウェドブッシュ証券のアナリスト、マイケル・パクター(Michael Pachter)氏はBusiness Insiderに対し、ネットフリックスの「投資の仕方は、慎重さに欠ける」と話し、マーフィー氏の成功率が50%だとしても、「損失を出すことになるだろう」と指摘する。
ネットフリックスの株価は、2018年に入ってから45%伸びている。
[原文:Netflix is creating a ‘competitive advantage’ by adding 700 new and original shows this year (NFLX)]
(翻訳/編集:山口佳美)