H&Mよりパタゴニアが好き! ミレニアル世代で最も人気の高い5つのアパレル・ブランドの共通点とは

山道を走る女性

パタゴニアは、大量消費主義への反対を表明している。

Facebook/Patagonia

  • 着るものに耐久性と実用性を求めるミレニアル世代が増えている。
  • ザ・ノース・フェイス(The North Face)やパタゴニア(Patagonia)といったブランドへの関心の高まりも、こうした背景によるものだ。
  • 耐久性のあるファッションが流行することで、安くて、簡単に処分されがちなH&Mやフォーエバー21(Forever 21)といったファストファッションは、苦戦を余儀なくされそうだ。

パタゴニアのフリースは、最近では登山者だけでなく、都会のど真ん中でコーヒーを飲む、流行に敏感な人にも愛用されている。

アメリカで流行中の実用的なファッションをリードするのは、ミレニアル世代の若者たちだ。彼らはより長持ちする服を、何らかの意思を持って提供するブランドで買いたいと考えている。

パタゴニアやザ・ノース・フェイスといったアウトドア・ブランドの人気が高まっている。こうしたブランドは、不況により心理的な傷を負い、自身の消費行動により慎重な消費者の心をつかんでいる。

歴史的に、経済的な不確実性や社会的な不安が高まると、消費者はより実用的な服を着る傾向にある。

「経済的もしくはイデオロギー的な風潮は、デザイナーやファッションに対する消費者の考え方に、間違いなく影響を及ぼす」ファッション文化の専門家で、2017年に出版された『The History of Fashion Journalism(ファッション・ジャーナリズムの歴史)』の著者ケイト・ネルソン・ベスト(Kate Nelson Best)氏はQuartzに語った。「例えば、1920年代には比較的自由なスタイルが流行ったが、その後の1930年代(世界恐慌の最中)には、夜会向けのロング・ドレスや普段着としてのスーツといった、よりコンサバなスタイルが復活した。より内向きの意識が働いていたのだろう」

そして今、人々は流行に乗って安い服を買うカルチャーから、実用的かつ耐久性のあるファッションへと移行している。これはH&Mやフォーエバー21といったファストファッションのブランドにとって、大きな脅威となる。価格は安いだろう。しかし、その質は大きく異なる。

最も人気のある、実用性の高いブランドをいくつか紹介しよう。


パタゴニア(Patagonia)

パタゴニア

Facebook/Patagonia

パタゴニアは1973年、ロッククライミングの道具を作る企業としてスタートした。消費者の「本物」志向と、同社のアウトドアのライフスタイルをリードしているというイメージが高まるにつれ、パタゴニアの人気は爆発、全世界に103店舗を展開する数千億円規模の企業へと成長した。

同社の広報担当者はBusiness Insiderに対し、ここ10年で売り上げは4倍に増えたと語ったが、非上場企業であるため、具体的な数字は明かさなかった。ガーディアンによると、同社の2016年の売り上げは8億ドル(約840億円)で、2010年の2倍だという。

パタゴニアの成功は、大量消費主義を批判し、消費者に長持ちする製品だけを買うようマーケティングしてきたことに負う部分もある。2011年にはR2フリースの広告に「Don't Buy This Jacket(このジャケットを買ってはいけない)」というキャッチフレーズを採用、このフリースを作るためにどれだけの環境コストがかかっているかを説明した。この広告は注目を集め、2012年の売り上げ増に貢献した。

「我々のブランドがクールかクールでないかを決めるのはわたしたちではないし、全く気にしていない」パタゴニアのメンズ・スポーツウェアとサーフ・アパレルの責任者マーク・リトル(Mark Little)氏は2017年、GQに語った

ザ・ノース・フェイス(The North Face)

ザ・ノース・フェイス

The North Face Facebook

ザ・ノース・フェイスは1966年、登山とアウトドアの装備を扱うブランドとしてサンフランシスコで生まれた。以来、スキーウェアからハイキング、キャンプ用品まで、あらゆるアウトドアグッズを提供するブランドへと成長した。

そのイメージは、実用性のみのブランドから、ファッション性のあるブランドへと移行してきた。

「彼らの主力製品は、控えめで平凡、実用的で、それを使う人やサブカルチャーは、このシンプルなロゴを持つブランドに自分らしさを反映することができるのだ」イギリスのカルチャー誌『Dazed』は2016年に書いている。

ザ・ノース・フェイスの人気はここ数年、ヨーロッパで高まっている。親会社が2月に発表した直近の四半期決算では、ヨーロッパでは前年に比べ、既存店売り上げが32%増加したと明らかにしている。2017年通年では、ヨーロッパで23%増えている。

同ブランドは、ジーンズのリー(Lee)やラングラー(Wrangler)、スニーカーのバンズ(Vans)といったブランドを擁するVFコーポレーションが所有している。

フェールラーベン(Fjällräven)

フェールラーベン

Fjällräven

スウェーデンのブランド「フェールラーベン(Fjällräven)」は、学校に通う子どもたちのためのリュック作りから始まった。そのかばんは今、世界中のミレニアル世代に愛されている。2012年にはアメリカ上陸を果たし、以来、アウトドア・ウェアとライフスタイル・ウェアのブランドとして、急速にその名は広まっている。

フェールラーベンは、長持ちする製品作りに自信を持っている。「我々は、寿命の短い流行には関心がない」同社の幹部、Thomas Gröger氏はISPO.comに語った。

商品の入れ替えは年に2回、その間に新作が出ることはない。平均して14シーズンは同じアイテムを購入することができる。

「我々の製品へのアプローチとそれがどう機能しているかは、業界の標準からは少し違う。我々は数年ではなく数十年先まで続く製品を提供している」フェールラーベンの北米担当、Steve Stout氏はBusiness Insiderに語った。

同社のグリーンランド・ジャケットは、50年間続いている。

ディッキーズ(Dickies)

ディッキーズ

Facebook/Dickies

1922年に誕生したディッキーズは、もともと頑丈な作業着で知られていた。

「ディッキーズの作業着は、アメリカ人労働者の魂とも言える質の高さ、タフさ、誇りを表している」と、同ブランドのウェブサイトに書かれている。

1990年代にはスケーターのユニフォームとなり、今ではオープニング・セレモニー(Opening Ceremony)といったハイ・ファッションの店や、アーバン・アウトフィッターズ(Urban Outfitters)といった人気店で取り扱われるようになった。

長きにわたり同ブランドは家族経営だったが、2017年にVFコーポレーションが8億2000万ドルで買収した

ビルケンシュトック(Birkenstock)

ビルケンシュトック

Facebook/Birkenstock

ビルケンシュトックの歴史は1774年まで遡る。ドイツのフランクフルト郊外で、ヨハン・アダム・ビルケンシュトック(Johann Adam Birkenstock)氏は靴職人として働いていた。19世紀後半、同氏の子孫の1人はフランクフルトに2店舗を構え、足をサポートするインソールの入った靴を作っていた。ここからビルケンシュトックのブランドが生まれた。

履き心地が良く、実用的なそのサンダルはアメリカで流行中の「アグリー(醜い)ファッション」の王様だ。2012年のパリコレに初めて登場して以来、オルセン姉妹やミランダ・カー、マイリー・サイラスといったセレブがビルケンシュトックを使い始め、今ではファッショニスタのワードローブの定番となっている。

これも、同ブランドが流行を追わなかったからこそ、起きたことだ。

「こうしたトレンドは数年に1度、繰り返されている」ビルケンシュトックUSAのCEO、デビッド・カハン(David Kahan)氏は2016年、Fast Companyに語った。「条件が揃ったとき、ビルケンシュトックは再び流行する」

[原文:Millennials have a new shopping habit that could spell trouble for Forever 21 and H&M]

(翻訳、編集:山口佳美)

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