仮想通貨交換業2社を業務停止、5社に改善命令 —— 金融庁

金融庁は2018年3月8日、システムリスク対策や顧客保護の態勢が不十分だとして、仮想通貨の取引所などを営業しているコインチェックを含むみなし仮想通貨交換業者5社と、登録業者であるテックビューロ、GMOコインを行政処分した。

コインチェック社に対する業務改善命令は2度目となる。いずれもみなし業者のFSHOとビットステーションについては、1カ月の業務停止命令を出した。

仮想通貨のイメージ写真

金融庁は、ビットステーションなどみなし業者3社が仮想通貨交換業者の登録申請を取り下げた。

今村拓馬

1月26日にコインチェックから約580億円相当の仮想通貨が流出した事件を受け、同庁は順次、各社に立入検査していた。

金融庁はまた、ビットステーションなどみなし業者3社が仮想通貨交換業者の登録申請を取り下げたことを明らかにした。行政処分を受けた企業は以下のとおり。

みなし仮想通貨交換業者

  • ビットステーション(名古屋市)=業務停止命令(1カ月)、業務改善命令
  • FSHO(横浜市)=業務停止命令(1カ月)、業務改善命令
  • コインチェック(東京都渋谷区)=業務改善命令
  • バイクリメンツ(東京都港区)=業務改善命令
  • ミスターエクスチェンジ(福岡市)=業務改善命令

仮想通貨交換業者(登録済み)

  • テックビューロ(大阪市)=業務改善命令
  • GMOコイン(東京都渋谷区)=業務改善命令

申請を取り下げたみなし業者

  • ビットステーション
  • 来夢(三重県鈴鹿市)
  • ビットエクスプレス(那覇市)

金融庁

金融庁は登録済みの仮想通貨交換業者と、みなし業者に対する検査を進めており、ほかの業者についても必要な場合は、業務改善や業務停止を命じる方針だ。

REUTERS/Toru Hanai

コインチェック

コインチェックが業務改善命令を受けるのは2度目となった。コインチェックについて金融庁は、2017年秋以降、業務が急激に拡大する中で、内部管理態勢の整備強化を行っていないと指摘。同社は顧客保護とリスク管理を経営上の最優先課題と位置づけておらず、業務の拡大を優先させ、監査役も機能していないとした。同社に対しては、3月22日までに業務改善計画を金融庁に提出するよう求めた。

コインチェックは3月8日午後にも、利用者に対する補償などについて発表する方針だ。

ビットステーション

ビットステーションは、金融庁の検査の過程で、100%株主だった経営企画部長が、利用者から預かったビットコインを私的に流用していたことが判明したとして業務停止を命じた。私的流用について金融庁は同社に対して、経営企画部長を刑事告発するよう指示したという。同社は仮想通貨交換業者の登録申請を取り下げている。

FSHO

FSHOは、高額の仮想通貨の売買時に、取り引き時確認を行っていないほか、マネーロンダリング(資金洗浄)の疑いがある際に金融庁など関係当局に届出をする「疑わしい取引」についての要否の判断をしていなかったという。金融庁は、社内規則に基づいて業務が運営されているとはいえない、と指摘している。

テックビューロ

テックビューロについて同庁は、仮想通貨が不正に引き出される事案や、システム障害など、運営上のトラブルが相次いでいることを重くみて、業務改善命令を出した。顧客への情報開示も不十分だと指摘している。

GMOコイン

GMOコインについては、システム障害が頻発。金融庁は、根本原因の分析が不十分で、適切な再発防止策が講じられていないと指摘した。

バイクリメンツ

バイクリメンツについては、内部監査を実施しておらず、利用者の財産の分別管理が適切に行われておらず、一部の帳簿書類も作成していなかったという。

ミスターエクスチェンジ

ミスターエクスチェンジは、経営管理体制が不十分で、利用者の財産の不適切な管理実態を確認したという。

金融庁は現在、登録済みの仮想通貨交換業者と、みなし業者に対する検査を進めており、このほかの業者についても必要な場合は、業務改善や業務停止を命じる方針だ。

(文・小島寛明、写真・今村拓馬)

(編集部より:詳細を追記して記事を更新しました)

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