習近平はいかにして中国最強のリーダーになったのか

習近平

退任する香港特別行政区の行政長官、梁振英を待つ習近平(2017年6月29日、香港)。

Reuters

習近平は、中国で最も力のある指導者となった。

存命中に憲法に名前が刻まれるのは、毛沢東以来、初めてのことだ。空前の反腐敗運動を展開してその地位を固め、中国共産党内の反対派閥に対抗した。

全国人民代表大会(全人代)は11日、圧倒的多数で国家主席の任期規定を撤廃する憲法改正案を採択し、習近平が生涯にわたり国家主席の地位を維持する道を開いた。

もともと貧しい家庭の出身とは言えないが、習近平は中国の厳しい政治情勢にもまれながら、処世術を身につけてきた。

父親の習仲勲は国共内戦を戦い、毛沢東政権で国務院副総理を務めたが、文化大革命の最中に党から追放される。

その後の数年間は、一家にとって混乱が続いた。父親は中国中部の工場へ送られ、自身も恵まれた子ども時代から引き離されて、上山下郷運動の一環として地方の農村へ下放された。

習近平はそこから共産党に入党、昇進を続け、2012年に党総書記に、2013年に国家主席となった。

その激動の半生を振り返ってみよう。

(敬称略)

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