コストコで買い物をする楽しみの1つが、無料の試食だ。
AP Photo/Elaine Thompson
- コストコが店内で提供する無料の試食は有名だ。
- この試食こそが、コストコを訪れる主な理由だと言う消費者もいる。
- 気前が良くみえるかもしれない。だが、こうした試食が事実、コストコの売り上げアップに貢献している。
コストコのファンは、しばしば店内で提供される無料の試食について熱く語る。うまくやれば、まるまる一食分を浮かせることもできると。
#Costco に行って、試食をゲットするぞ! コストコ、大好き!
顧客の中には、コストコが親切で試食を提供していると考えている人もいるかもしれない。だが、その背景には確かなビジネス戦略がある。
試食を提供することで、コストコは店内での買い物体験をより魅力的なものとし、顧客の心をつかもうとしているのだ。
試食をしていると、店員が商品の説明をしてくるけど、俺はただ無料で間食したいだけだ。
Twitter/@jack_jerry07
試食のためだけにコストコに行く人、わたし以外にもいない??
試食のためだけに店を訪れるという買い物客もいるだろう。しかし、1度店内に入れば、物を買う可能性は高い。
また、コストコにとっては、買い物客に新商品を手に取らせ、購買欲求を刺激する手段にもなっている。例えば、ひとかけらのチョコレートを試食したら、もう少し食べたいと思うだろう。
加えて、いわゆる「デモンストレーション」が行われると、買い物客はその商品を買わなければというプレッシャーをより強く感じる傾向にある。
こうしたマーケティングが実際どの程度、売り上げに貢献しているか、コストコは明らかにしていない。Business Insiderは同社にコメントを求めたが、返答はない。
しかし、他の小売店では、無料の試食が最大2000%売り上げを伸ばすことが分かっている。
アメリカのコストコは試食の運営を、人員やノウハウを提供するClub Demonstration Servicesといった別の企業に外注している。同社の元幹部は2014年、The Atlanticに、コストコの冷凍ピザの試食がそのアメリカ国内での売り上げを600%伸ばすことに貢献したと語っている。
「店内で行う他の手段に比べたとき、商品の実演が最も(売り上げを)引き上げた」元幹部のGiovanni DeMeo氏は、The Atlanticに語った。
(翻訳、編集:山口佳美)