Strelka Institute for Media, Architecture and Design/Flickr
- 求職中の人にとって、給与交渉をどこまですべきかは重要なポイントだ。
- 今、実際に受け取っている金額の10~20%の給与アップを求めるのは、悪いアイデアではない。
- しかし、数字を出す前に、いくつか事前に下調べする必要がある。
給与交渉では、どのくらいの金額を求めるべきなのだろう?
難問だ。給与交渉は、かなりのストレスにもなり得る。
採用プロセスも最終段階に入ると給与の話になる —— 職場環境の専門家で『Tame Your Terrible Office Tyrant; How to Manage Childish Boss Behavior and Thrive in Your Job』の著者、リン・テイラー(Lynn Taylor)氏はBusiness Insiderに語った。「給与について交渉するこの最後の会話は、どんなに慣れている人をも怖じ気づかせるものだ」と同氏は言う。
幸いにも、給与を交渉し、昇給をものにするための戦略はいくつかある。
給与交渉では、どのくらいの金額を求め、どうやってそれを勝ち取るのか、その方法を紹介しよう。
下調べをする
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給与交渉の準備としては、自分と同じような経験やスキルを持っている人が、同じような役職でどの程度の給与を受け取っているか、事前に調べておくことが大切だ。
会社側のオファーを聞き、金額を交渉するときにはその数字を頭に置いておこう。「ただし、最初のオファーの本質と、自分にどの程度の交渉力があるかは考慮する必要があります」テイラー氏は語る。
現在の給与が低すぎたり高すぎたりしていないかも、考慮に入れよう。
今より10~20%の給与アップを求める
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一般的には、今の金額から10~20%の給与アップを求めるのが適切と言えそうだ。
つまり、今の年収が5万ドル(約530万円)なら、5万5000~6万ドルを求めても、欲張りだと思われたり、笑われることはないだろう。
「会社が初めに提示してきた金額が相対的に低ければ、交渉の余地は大きい」テイラー氏は言う。「今の給与の20%増しのオファーを受けたとしても、まだ交渉できる。5%の上乗せを求めてみよう。ただ、すでに十分な金額を提示されているということは理解しておこう」
勤め先を変えなくても、上司に10~20%ちょっとの昇給を求めるのも良い選択肢だ。
「交渉ではまず大きく出る」ことを恐れないで、とテイラー氏は言う。「ただし、市場の給与レンジをデータとして使うことを忘れないように」
知識を使う
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交渉に勝つための第一歩は、本格的な交渉を実際に経験することだ。未来の雇用主の言うとおりに、最初のオファーをそのまま受け入れていてはダメだ。
ほとんどの雇用主は、あなたが対案を持ってくると思っている。しかし、実際には多くの求職者が交渉を避け、その余地があったにもかかわらず、あきらめてしまう。
「彼らのようになる必要はありません」テイラー氏は言う。「給与交渉に慣れていくことは、あなたのキャリアに十分に役立つでしょう。その会社での最終的な待遇を決めるチャンスは1度。だからこそ、説得力のある議論に向けた準備が大切なのです」
[原文:How much money to ask for in a salary negotiation]
(翻訳:Setsuko Frey、編集:山口佳美)