上司や同僚に信用してもらうために、新入社員のあなたがやるべきたった3つのこと

今日の記事は決算の内容とは関係ありません。

普段はあまりキャリアアップや、How toに関しては書かないようにしているのですが、ちょうど新入社員の方がたくさん入社されるタイミングだと思いますので、今回は少しイレギュラーにはなりますが、新入社員の方がどうやると上司に信用されるようになるのかというのを書いてみたいと思います。

以前、まぐまぐさんで以下のようなインタビューをしていただき、非常に大きな反響をいただきました。

*シバタナオキさんが伝授。上司に信用されたい人がすべき3つの事

私自身、これでも一応日本でのサラリーマン経験があります。

今振り返ってみると、上司の言うことを全く聞かない、とても扱いにくい生意気な社員だったと思います。

一方で自分で会社を始めて、人を雇う側に立って色々気づいたこともあります。

今日はこの辺りを新入社員の方向けに、簡単に整理していきたいと思います。

新入社員以外の方にも当てはまる内容になっていると自負していますので、先輩社員の皆さんもご一読いただき、気にいっていただければ、後輩にシェアしていただければと思います。

キャリアアップ = 「スキル」 x 「信用」

多くの新入社員の方が、「キャリアアップをしたい」という思いを抱いているかと思いますが、社会人になると自分の価値というのは自分で定めるものではなく、第三者によって決められる場合がほとんどです。

手を差し伸べる人

「キャリアアップをするにはどのようにしたら良いのでしょうか?」という質問をよく受けるのですが、私はいつもキャリアを2つの要素に分解して考えるようにアドバイスしています。

一つ目は「スキル」です。例えば非常に高度なプログラミングができるというスキルを持っている人は、当然会社にとって価値が高いので、キャリアアップがしやすくなります。

このように他の人にはできないことができるスキルというのはいつの時代でも高く評価されるものです。

キャリアを構成するもう一つの要素は「信用」です。上司や会社からこの人は裏切らないと思われれば当然会社内でキャリアアップがしやすくなります。

昔からある古い日本企業の場合、定年まで勤め上げることが前提となっているケースも多く、こういった企業では信用がより重視されるケースが多いように思います。若い頃は給料が低くても文句を言わず、会社に忠誠を誓って上司を裏切らずに働き続けるというのは会社から見ると非常に貴重な戦力であることは間違いありません。

一方でシリコンバレーに代表されるように、1-2年で転職を繰り返すようなケースにおいては基本的に信用というものはあまりありません。こういったケースではスキルだけが非常に重要視され、自分が持っているスキルを1年から2年という非常に短い期間で切り売りしていくという形でキャリアアップをしていきます。

古い日本企業とシリコンバレーというのは非常に両極端な例ではありますが、キャリアアップというのは「スキルと信用の掛け算で決まる」と言うことを覚えておいていただければと思います。

上司や同僚に「信用」してもらうための3つの方法

握手

それではどのように上司から信用を得るかという具体的な方法を書いていきたいと思います。

(ちなみにスキルを上げる方法というのは専門的な勉強をし続ける以外にありません。ソフトウェアエンジニアであればプログラミングを上達するしかありませんし、財務経理担当であれば財務経理の知識・経験を積み上げる以外に他がありません)

残念ながら、新入社員の皆さんの入社時点での「信用」はほぼゼロです。どれだけ皆さんが素晴らしい大学を卒業していても、学生時代に何か素晴らしいことを成し遂げていたとしても、先輩社員から「それ学生時代の話だよね。ここは会社だから。」と言われてしまえば返す言葉もないでしょう。

従ってキャリアアップしたければ、(厳しい言い方になりますが)ゼロから「信用」を勝ち得ていくしかありません。

上司の側から見てどういった場合に信用がプラスされるかという点で考えると、信用を得るには3つの方法があると私は思っています。

それは、「早く」、「たくさん」、「高クオリティ」の3つです。(英語では「Faster, More, Better」と言っています。)

その1:「早く」

走る人

一つ目は、与えられた納期よりも早く仕事を終えることです。

例えば、上司が「この仕事を1週間以内に仕上げて欲しい」と依頼したとします。1週間後に成果を上司に提出すれば期限には間に合っていますが、上司の期待を超えることはありません。

しかし、1週間後が期限であるところを3日で終えて上司に報告すれば「仕事が早いな」という印象を与えることができるでしょう。

ビジネスにおいては時間というのはとても貴重な資源です。

その2:「たくさん」

パソコンを抱える女性

二つ目は、与えられた課題よりもたくさん仕事をすることです。

例えば上司に「この10個のWebサイトを調べて比較した結果をまとめるように」と依頼されたとします。

この依頼に対して10個のWebサイトを調べて比較したのでは上司の期待を超えることはありません。

しかし、「他にも比較検討すべきものをさらに10個見つけたので、合計で20個のWebサイトを調べて比較検討しました」という報告ができれば、「仕事が深掘りできるな」という印象を与えることができるでしょう。

その3:「高クオリティ」

星のマークが4つ並んだ画像

三つ目は、上司の期待しているクオリティよりも遥かに高いクオリティのアウトプットを出すことです。

ただし、これは新入社員で社会人経験がない方には難しいかもしれません。

一番のおすすめは、自分の部署や近くの部署の先輩で、いつも高いクオリティのアウトプットを出している人を研究してその人のやり方をコピーすることです。

以上をご覧いただければ分かるかと思いますが、「早く」と「たくさん」に関しては、新入社員の方でも強い気持ちさえあればすぐにでも実行できると思いますので、早くスキルアップしたい、上司に信用されたいという方はぜひ今日から実行してみてください。


シバタナオキ:SearchMan共同創業者。2009年、東京大学工学系研究科博士課程修了。楽天執行役員、東京大学工学系研究科助教、2009年からスタンフォード大学客員研究員。2011年にシリコンバレーでSearchManを創業。noteで「決算が読めるようになるノート」を連載中。

決算が読めるようになるノートより転載(2018年3月29日公開の記事

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