「アップルストア新宿」初公開、設計に秘めた“日本初”の最新コンセプトとは —— なぜアップルは「体験」にこだわるのか?

Apple新宿の玄関前

Apple新宿の玄関前。湾曲したガラスも特徴的。

アップルは2018年4月5日、今週土曜日にオープンするアップルストア「Apple新宿」を報道陣に初公開した。

同店は全世界のアップルストアで順次採用する最新の空間デザインが適用された国内初の店舗だ。道路に面する側は幅37mの全面ガラス張りで、開放的な空間が迎える。玄関口に入り、正面にそびえる幅10mはあろうかという巨大なビデオウォールがシンボルだ。アップル広報によると解像度は「6K」。

アップルが都内に新たなアップルストアをオープンするのは2014年6月13日の「Apple表参道」以来、約4年ぶり。これで、日本国内のアップルストアは休業中の「Apple渋谷」を含めて8店舗になった。

ビデオウォールに表示されていたネオン風のデザインのApple新宿のロゴ。

ビデオウォールに表示されていたネオン風のデザインのApple新宿のロゴ。

アップル広報担当者によると、最新の空間デザインは「展示」よりも「体験」を重視したUX設計になっているという。多くのアクセサリ(周辺機器)は手で触れて体験できたり、iPhoneケースなどは展示品を実際に自分の端末に装着して、雰囲気を確かめてから購入できるようになっている。

「アップルストアは、アップルの最大の製品」内覧会の冒頭でスクリーンの前に立ったアップル本社のシニアマーケットディレクターのデニー・テューザ氏の言葉の意味は、アップルがストアに対して持っている強い思い入れを表している。

Apple新宿の中を歩いて気づく「変化」

来客のつもりで店内を歩いて感じるのは、一見すると「普通のアップルストア」。けれども、細かなところで非常に凝った工夫が施されている。

たとえば、海外のアップルストアでも導入され始めた、タッチセンサーで電動開閉する電源タップを備えたテーブル。国内では初めて導入されたが、開閉機構を動かすための電源ケーブルがどこにも見当たらない。ほかと同じ普通の机に見えて、実はテーブルの脚の中にケーブルを通してある。テーブルと椅子の質感もよく見ると完全に統一されている。

こういったこだわりが随所にあり、パッと見でわかるような派手さはないのに、実はかなりコストのかかった店舗だろうということがわかる。


電動電源タップのテーブル

タッチセンサーで電源タップ部分が電動開閉するテーブル。海外のアップルストアでは導入され始めているが、国内はApple新宿が唯一。


テーブルの下

テーブルの下側にまわってみたところ。電源ケーブルらしきものがどこにもない。ちなみに別カットにある壁面の展示台も、統一された新デザインだ。

ノベルティ

4月7日(土)のオープニングで配られるApple新宿のノベルティは、ピンバッジとTシャツがある。

営業開始は4月7日午前10時。恒例となったオープニングのカウントダウンが実施されるほか、先着限定でApple新宿のTシャツやピンバッジなどが配布されるという。

所在地は新宿マルイ本館1階。新宿伊勢丹の目の前で、東京メトロ新宿三丁目駅から徒歩1分という好立地。オープンに合わせて賑わうことは間違いなさそうだ。

関連サイトApple新宿

アップル・シニアマーケットディレクターのデニー・テューザ氏

内覧会にあたってアップルストアの理念を説明するアップル・シニアマーケットディレクターのデニー・テューザ氏。同氏の背丈と比較すると、ビデオウォールの巨大さがよくわかる。


TODAY'sApple

店内でのワークショップ「TODAY's Apple」の風景。これはプログラミング体験の内容。アート、デザイン、プログラミングといった分野で、教師、子ども、起業家などを対象に体験プログラムを毎日行う。ここでも、「座学」ではなく「体験」を重視していることがわかる。

ヘッドフォン

壁面の展示エリアごとにテーマが異なる。このエリアはヘッドホンなどのサウンド関係。実際にヘッドホンを自分で装着して確かめることができる。

撮影:伊藤有

applewatchバンド

こちらはApple Watchのバンドの展示。ショーケースではなく、手にとって確かめられるようにしている。

撮影:伊藤有

スマートホーム向けの展示

日本ではまだ珍しい「スマートホーム」関連の展示エリアもあった。ちなみに他社製品でも展示に統一感があるのは、アップルストア向けにサイズを統一した専用パッケージをメーカーが作っているため。

撮影:伊藤有

appleの展示

従来の見慣れたアップルストア風の展示。でも近づくと……。

撮影:伊藤有

iPhoneケース

iPhoneケースはすべてパッケージから取り出してあり、さらに展示台から外して自分のiPhoneに装着して質感を確かめられる。買いたいときは、引き出しを開いて、自分で取り出す。「Apple Store」アプリでバーコードをスキャンすれば、レジを通さずにそのまま持って帰ることもできる。

撮影:伊藤有


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これも、よく見ると「!」となる展示。iPhone 8からXまでズラリと並んでいるのに、盗難防止ケーブルがない。仮に持ち出されても「Find My iPhone」追跡できるから体験しやすさを最優先した、ということなのだろうか。


リョウさん

Apple新宿スタッフのリョウさん。新店舗のデザインなどについて「これまで以上に楽しく製品を使っていくことを伝えられそう」と期待感を語った。

アップルによると、同店のスタッフは総勢160名以上。そのうち多くの人が国内のアップルストアでの勤務経験を持つ。ちなみに、平均在籍年数は6年だそうだ。

(文・写真:伊藤有)

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