フェイスブックの共同創業者兼CEOマーク・ザッカーバーグは、創業から4年でビリオネアになった。
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- ほとんどのビリオネアは、一生をかけてその富を築きあげた。だが、比較的短期間でビリオン、つまり10億ドル(1000億円以上)を手にした人もいる。
- ジェフ・ベゾス、マーク・ザッカーバーグ、エヴァン・シュピーゲルなど、6年足らずでビリオネアになった人物を取り上げた。
- 何人かは、ビジネスの世界でトップクラスの影響力を持っている。
一生をかけてハードワークすれば、10億ドルを稼げるだろうか。
しかし、わずか1年で成し遂げた人もいる。
我々は自分の力で(相続ではなく)、かつ短期間でビリオネアとなった人物をまとめた。eコマースのパイオニアや世界最大のソーシャルメディアの立ち上げメンバーなどが名を連ねている。彼らの多くは、世界トップクラスのお金持ちであるのみならず、ビジネスの世界でトップクラスの影響力を持っている。
短期間でビリオネアになった彼らの歩みを見てみよう。だが、要注意。彼らの真似をすることは簡単ではない。
エドゥアルド・サベリン、1年
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エドゥアルド・サベリン(Eduardo Saverin)は、2004年にマーク・ザッカーバーグとともにフェイスブックを創業したものの、1年後に同社を追い出された。サベリンのドラマチックな物語は映画『ソーシャル・ネットワーク』に描かれている。
フェイスブックには1年もいなかったが、サベリンは同社の株式を保有。その価値は2010年までに10億ドルを超えた。現在、サベリンの資産は90億ドルを超える。
エヴァン・シュピーゲルとボビー・マーフィー、3年
AP
写真が消えてしまう写真共有アプリを思いついたエヴァン・シュピーゲル(Evan Spiegel)とボビー・マーフィー(Bobby Murphy)は、2011年にスナップチャットを創業した。
2014年までに、両氏が保有していた株式の価値は10億ドルを超えた。1年後、フォーブス長者番付に、20代にして名を連ねた。
ショーン・パーカー、1年半
mager / Flickr
ショーン・パーカー(Sean Parker)は、音楽共有サイトの先がけ、ナップスターの共同創業者だが、パーカーをビリオネアにしたのは、わずかな期間だがフェイスブックの社長を務めたこと。
パーカーは2004年から1年強、フェイスブックの初代社長を務めた。彼は2006年の前半に同社を去ったが、ブルームバーグによると、フェイスブックの株式を7000万株近く保有していた。パーカーは、フェイスブックが2012年に上場する前に、350万株を売却し、着実にビリオネアの仲間入りを果たした。
ピエール・オミダイア、3年
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ピエール・オミダイア(Pierre Omidyar)は1995年、28歳でオークションサイト、イーベイ(eBay.com)を立ち上げた。初めて売れた商品は壊れたレーザーポインター。
ジェフ・ベゾス、6年
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1993年、投資銀行に勤めていたジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)は、オンライン書店、アマゾン・ドット・コムを創業した。6年後の1999年、ベゾスは100億ドルの資産でフォーブスの長者番付に登場した。
ベゾスの資産は2000年代半ばに打撃を受けたものの、今では1000億ドルを超えた。ベゾスは今、世界一の大富豪であるばかりか、歴史上、最もリッチな人物。
ジェイ・S・ウォーカー、1年
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最も短期間でビリオネアになったのは、ジェイ・S・ウォーカー(Jay S. Walker)かもしれない。ウォーカーは、オンライン旅行代理店プライスライン・ドット・コム()を立ち上げた1年後の1998年にビリオネアの仲間入りをしている。
その1年後に同社がドットコム・バブル(ITバブル)崩壊で大打撃を受けたため、同氏はビリオネアの座を退き、2000年の10月に同社を去っている。
同氏は、1年後に同社の株を「たった」4億2600万ドルで売却している。
マーク・ザッカーバーグ、4年
Mark Zuckerberg / Facebook
フェイスブックの共同創業者兼CEOマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)は、同社の株式の多くを保有、2008年、フォーブスの長者番付に初めて登場した。
現在、資産は600億ドルを超える。
ジェリー・ヤンとデビッド・ファイロ、4年
ヤフー共同創業者のジェリー・ヤン(Jerry Yang)氏と デビッド・ファイロ(David Filo)氏。
Reuters
ジェリー・ヤン(Jerry Yang)とデビッド・ファイロ(David Filo)がヤフーを創業したのは1994年。2年後、同社は上場し、1998年までに検索エンジンのパイオニアである2人は公式にビリオネアとなった。
エリック・レフコフスキー、アンドリュー・メイソン、ブラッド・キーウェル、3年
Mark Abadi/Reuters/Getty Images
グルーポンの3人の創業者にとって、2011年の上場は宝くじを当てようなもの。エリック・レフコフスキー(Eric Lefkofsky)、アンドリュー・メイソン(Andrew Mason)、ブラッド・キーウェル(Brad Keywell)は、ビリオネアとなった。
マーク・キューバン、4年
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マーク・キューバン(Mark Cuban)はアメリカで最も有名なビリオネアだが、彼がどのようにしてビリオネアになったのかはあまり知られていない。
アメリカ版『マネーの虎』とも言えるテレビ番組『シャーク・タンク(Shark Tank)』でスター的人気を誇るキューバンがビリオネアとなったのは1999年。1995年に共同創業したネットラジオ局、ブロードキャスト・ドット・コム(Broadcast.com)をヤフーが買収した時だ。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、買収額は57億ドル、キューバンの純資産は16億ドル増えた。この買収は、今でもヤフー史上最高額の買収だ。
パトリック・コリソンとジョン・コリソン、4年
Stripe
モバイル決済企業ストライプ(Stripe)を2012年に創業した兄弟、パトリック・コリソン(Patrick Collison)とジョン・コリソン(John Collison)は2016年、同社の企業価値が約90億ドルとなり、ビリオネアとなった。
弟のジョンは当時26歳、今もなお、自分の力でビリオネアとなった世界最年少の人物。
ゲイリー・ウィニック、2年半
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1997年、ゲイリー・ウィニック(Gary Winnick)は通信企業グローバル・クロッシング(Global Crossing)を創業、同社はマイクロソフトやAT&Tなどを顧客に抱えた。
創業からわずか1年で上場、巨大な評価額によりウィニックは45億ドルを手にした。
2002年、同社は倒産したが、ウィニックはすでに株式のほとんどを売却していた。
[原文:17 people who became billionaires with the least amount of work]
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)