完成間近な西九龍駅の完成予想図。
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全長1万5500マイル(約2万5000キロメートル)、中国の高速鉄道網は世界最長。世界2位のスペインの高速鉄道網が全長1926マイルということを考えると、その飛び抜けた規模がよく分かる。
しかし2018年末までに、中国は高速鉄道網をさらに延長する。
国有の鉄道企業、中国鉄路総公司は、全長80マイル以上の広深港高速鉄道(Guangzhou-Shenzhen-Hong Kong Express Rail Link)の最後の部分をまもなく完成させる。香港で建設中の広さ400万平方フィート(約37万平方メートル)の巨大駅が完成間近と香港フリープレスが報じた。
7年の歳月と107億ドル(約1兆1500億円)を費やした壮大なプロジェクトだが、運賃の問題や工事の遅れ、そして香港の自治への影響など、様々な問題に直面してきた。
広深港高速鉄道は、広州、深セン、香港の88.2マイル(約142キロメートル)を結ぶ。
Arup
建設は2011年に始まり、路線の大部分はすでに開通している。China Dailyによると、香港の最後の工事区間は約16マイル(約26キロメートル)。
香港と広州を1時間以下で結ぶ。在来線なら約2時間かかる。
Reuters
すでに開通している全長1万5500マイル、世界最長の高速鉄道網とつながる。
Reuters
全通すると7つの駅を経由する。
西九龍駅の完成予想図。
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西九龍駅だけが建設中で、2018年中に開業する見込み。画像は、完成予想図。
西九龍駅の完成予想図。
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16マイル(約26キロメートル)は地下。
Laing O’Rourke/MTR Corporation
香港での地下トンネルの建設風景。
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壮大なプロジェクトだが、問題も多かった。
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2018年はじめ、中国鉄路総公司は香港から広州までの運賃を33ドルと発表、低所得層が利用するには高すぎるとの懸念が生まれた。
建設中の西九龍駅。
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2017年、ニューヨーク・タイムズのコラムで政治評論家のLian Yi-Zheng氏は、鉄道によって中国は「1国2制度」によって保たれてきた香港の高度な自治を弱体化させようとしていると述べた。
AP
同氏や他の評論家は、駅とともに西九龍地区に出入境管理所が作られることを問題視している。この施設は中国の法律が適応されるため、香港の政治的自由の制限につながる恐れがある。
西九龍駅の完成予想図。
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広深港高速鉄道は人の動きを大きく変えるだろう。
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2020年までに、中国は高速鉄道網を1万8600マイルまで拡大し、国内の主要都市を結ぶ予定。
AP
[原文:China's 'bullet train' network is the largest in the world — and it's about to get even bigger]
(翻訳:忍足 亜輝、編集:増田隆幸)