早ければ12日中にも攻撃開始か? イギリスの動きが示す、シリア空爆の可能性

メイ首相

イギリスのメイ首相(2016年10月5日撮影)。

REUTERS/Toby Melville

  • イギリスはシリアのアサド政権に対し、軍事行動を取る準備を進めていると報じられている。
  • そのきっかけとなったのは、ドゥーマでのシリア政府による化学兵器の使用疑惑だ。
  • イギリスのメイ首相は、イギリス軍の潜水艦をシリアに向かわせたと報じられていて、議会に諮ることなく軍事攻撃に踏み切る可能性もある。
  • アメリカのトランプ大統領は「ロシアはシリアに向けて飛来するいかなるミサイルをも撃墜するとしている。だが、性能の良い、新しくて『スマート』なミサイルが飛んでくるので、備えた方が良い!」とツイートしている。

イギリスは、シリアに対する軍事行動に向け、準備を進めている。攻撃は、早ければ12日(現地時間)にも始まるだろう。

シリアのドゥーマでアサド政権による化学兵器の使用が疑われている。アメリカのトランプ大統領は、ロシアに対し、ミサイルによる攻撃が迫っているので「備えた方が良い」と怒りをもって警告している。

そして、こうした軍事行動にイギリスが参加するであろう前兆がいくつも現れ始めている。

11日のBBCの報道によると、イギリスのメイ首相は議会に諮ることなくアメリカによる攻撃に加わる考えだ。BBCは関係者の話として、メイ首相は対応には「差し迫った」必要性があると見ていると報じた。

その一方で、テレグラフの報道によると、イギリス軍の潜水艦がシリアを「ミサイル射程圏内」に捉える場所へと移動していて、軍事行動は早ければ12日の夜にも始まるだろうという。

デイリー・メールの政治記者ジョン・ステファンズ(John Stephens)氏も、「テレサ・メイは緊急閣僚会合を明日(12日)午後に開き、そこで空爆の計画について承認を得る予定だ」とツイートしている

「ロシアはシリアに向けて飛来するいかなるミサイルをも撃墜するとしている。だが、性能の良い、新しくて『スマート』なミサイルが飛んでくるので、備えた方が良い!」アメリカのトランプ大統領は11日、ツイートした。「ロシアは、ガスで国民を殺してそれを楽しむような野蛮な人間と手を組むべきではない!」

イギリス労働党の党首、ジェレミー・コービン氏はBBCに対し、いかなる行動についても事前に議会の採決が必要だと話している。議会には「いかなる軍事行動に対しても、発言の機会を与えられるべきだ」と、コービン氏は言う。「問題をエスカレートさせ、シリア上空でアメリカとロシアが戦争になるような爆撃は避けるべきだ」

[原文:The UK is sending strong signs a military strike on Syria could come as soon as Thursday]

(翻訳、編集:山口佳美)

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