アメリカで高騰する大学の費用、学生の36%が30日以内に食料不足を経験していた

食事をする男性

学食で食べる食事も、無料ではない。

Jim Cole/AP

  • アメリカでは大学の学費が高騰し、学生の食事代は平均的なアメリカ人が食べ物に使う金額よりも高い。
  • 調査によると、大学生の3分の1以上が食事代がないと心配になったり、実際に食事を抜いたりしていることが分かった。
  • アメリカ国内の大学は、支援が必要な学生に対し、パントリーやフードバンクを開いている。

アメリカでは、大学に通うための費用が高騰している。授業料に生活費……教科書も安くはない。そして今、多くの大学生に重くのしかかっているのが、食事代だ。

教育に詳しいメディア「The Hechinger Report」によると、アメリカでは今、食事にありつけない学生が増えていて、多くが食事を抜いたり、次に食べられるのはいつになることかと心配している。

「平均的な大学は1日3食の契約で、食事代としておよそ4500ドル(約48万円)、1日あたり18.75ドル(約2010円)を徴収している」The Hechinger ReportのTara Garcia Mathewson氏は報じている。同氏は、これはアメリカの労働統計局が出している、一般的なアメリカ人の平均、11ドルを大きく超えていると指摘する。

中等教育以降の教育における経済的平等を求めて活動しているThe Wisconsin HOPE Labは最近、驚くべき調査結果を公表した。アメリカの20の州とワシントンD.C.にある2年制もしくは4年制大学に通う4万3000人の学生を対象に調査を行ったところ、「大学生の36%がここ30日以内に食料不足になっていた」ことが分かった。コミュニティー・カレッジの学生に限れば、その割合は42%に上がる。

テンプル大学の高等教育政策の教授で、この調査の報告書を執筆したサラ・ゴールドリック・ラブ(Sara Goldrick-Rab)氏はNPRに対し、食料不足が与える低所得者層の学生への影響はさまざまだと語った。

「単位を取るのに苦労したり、テストの点数が落ちたりで、卒業できる可能性が狭まってしまう」ゴールドリック・ラブ氏は言う。「学位を取得するまで、ぎりぎりの生活を強いられるのです」

また、専門誌『Journal of Hunger & Environmental Nutrition』に掲載された別の研究によると、カリフォルニア州の大学生は、さらに厳しい状況にあることが分かる。カリフォルニア大学システムに在籍する学生のうち40%は食料不足を経験しているというのだ。

食料不足は学術的なパフォーマンスに悪い影響を及ぼすことから、アメリカの大学は学生への支援を始めた。ミシガン州立大学の学生フードバンクと、オレゴン州立大学のフードパントリーは、協力して「College and University Food Bank Alliance(CUFBA、大学フードバンク同盟)」を設立した。

CUFBAのウェブサイトによると、「アメリカの大学生の間に広がる食料不足、飢え、貧困の軽減を目指し」、613の大学がすでにCUFBAに加盟しているという。こうしたキャンパス主導のフードパントリーやフードバンクは、学生たちにリソースを提供し、その食料不足を軽減しようとしている。

[原文:College is getting so expensive that students worry about having enough money to eat]

(翻訳、編集:山口佳美)

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