「バード」の電動シェアスクーターがサンフランシスコで大人気。
Bird app screenshot and Kaylee Fagan/Business Insider
電動シェアスクーターのシェアサービス「バード(Bird)」は1億1500万ドル(約123億円)を調達し、サンフランシスコの通りや歩道を埋め尽くしている。
ユーザーはスマートフォンのアプリで近くにある電動シェアスクーターを予約、料金は安価なうえ、好きな場所で乗り捨てできる。その結果、サンフランシスコのあちこちにスクーターが放置されることになった。
同社はウーバーとリフトで役員を務めた人物が創業、全米展開を目指している。だが同社の急成長にはハードルもある。
4月はじめ、同社はサンフランシスコ市当局がサービスの中止を目論んでいるとのプレスリリースを発表。一方、同市のスーパーバイザーは同社の主張を否定した。
筆者も毎日の通勤途中で、数十台の電動シェアスクーターを見かける。借りて、乗ってみることにした。
鳥(バード)がサンフランシスコにやってきた。人々の思いは複雑。
ヒッチコック監督の「鳥」のワンシーン。
Universal Pictures
「数週間前、電動シェアスクーターなど見かけなかった。だが今は、ビルから出た時にスクーターに足をぶつけない日はない」とグーグル・ベンチャーズのゼネラル・パートナーはツイートした。
Bird
本当の話だ。スタートアップ3社、バード(Bird)、ライム(Lime)、スピン(Spin)がサンフランシスコの中心街で電動シェアスクーターのサービスを開始。電動シェアスクーターは合計数百台、あらゆる場所にある。
Melia Robinson/Business Insider
称賛する人もいる。安価で手軽な移動手段となり、車への依存や公共交通の混雑を減らすから。
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反対意見の人もいる。電動シェアスクーターが増え、歩道に放置されるようになったから。電動シェアスターターは、電動バイクのシェアサービスと違ってドッキングステーションを使わない。
問題がありそうだ。とにかく試してみることにした。
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オフィスの外に出ると、ビルの前にバードの電動シェアスクーターが3台あった。
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実際のところ、乗るのは楽しそうに思えた。子どもの頃に乗ったキックスクーターみたいなもの。だがこれにはモーターとバッテリーが付いている。
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最高速度は時速約24キロ。ちなみにウーバーの電動シェア自転車JUMPは時速約31キロ。
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アプリをダウンロードしてログインすると、近くにある電動シェアスクーターの位置がマップに表示される。ズームインすると、充電残量などの詳細をチェックできる。
Bird app screenshot
近くの電動シェアスターターを見つけたら、アプリのアンロックボダンをタップ。次にアプリでスクーターのQRコードと運転免許書をスキャンする。
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料金はアンロックに1ドル、1分ごとに15セント。乗ってみよう!
ちなみに靴は「Allbirds」、サンフランシスコで人気のブランド。
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スタートする時は、足で地面を3回キックして進み、親指でスロットルボタンを押す。
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こんな感じ。
アクセルは右、ブレーキは左。
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軽く操作できる。最初は多少ふらつくが、加速すると安定する。人通りの少ない路地で助かった。
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すぐに夢中になった。速くて、楽しくて、簡単。でも角を曲がるのは難しかったので、ブレーキをかけ、足で漕いで進んだ。
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舗装がでこぼこだったり、砂利になっているような工事中の場所も、氷の上を滑るように進んだ。幅広のタイヤで、乗り心地はスムーズかつ快適。
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幅は筆者の足には十分だったが、男性には狭そう。
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注意書きもあった。ヘルメット着用、18歳以上、運転免許、2人乗りは禁止。
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ヘルメットを持っていなかったので、路地から出なかった。バーズはユーザーに無料でヘルメットを渡している。筆者も申し込んだ。
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ヘルメットは送料が1ドルかかる。
乗り終わったら、アプリを開き、ボタンをタップしてスクーターをロックする。乗車時間は13分、料金は2ドル95セント。いつものウーバーよりずっと安い。
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試してみて、渋滞していても、電動シェアスターターで行けることが分かった。
電動シェアスターターはまだ少し迷惑だと思うか? イエス。市はスクーターを置いていい場所や台数についての規制を定めると思う。
放置を防ぐために、バードは夜間にすべてのスクーターを回収すると約束した。同社の従業員および「チャージャーズ」と呼ばれる業者が、スクーターを回収し充電して、翌日、利用が予想される場所に配置する。
進め!
Bird
(翻訳、編集:増田隆幸)