ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるスターバックスの前で抗議する人々。
AP Photo/Ron Todt
- ペンシルベニア州フィラデルフィアのスターバックスで、2人の黒人男性が逮捕されたことを受け、アメリカではスターバックスのボイコットを呼びかける声が広がっている。
- スターバックスの"元"顧客たちは、ダンキン・ドーナツやパネラ(Panera)といった他のチェーン店でコーヒーを飲む自身の写真に、ハッシュタグ「#BoycottStarbucks」をつけてソーシャルメディアに投稿している。
- スターバックスは事件について謝罪しているが、ボイコットは拡大する一方のようだ。
アメリカのスターバックスの顧客たちは今、同社への抗議として、ダンキン・ドーナツやパネラ、その他の地元のコーヒーショップでコーヒーを飲む自身の写真をソーシャルメディアに投稿している。
ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるスターバックスで4月12日(現地時間)、友人を待つ2人の黒人男性が逮捕された。その動画は注目を集め、スターバックスに対する批判が噴出した。これを受け、同社CEOのケビン・ジョンソン(Kevin Johnson)氏は謝罪したが、同社に対するボイコットは広まるばかりだ。
人々はハッシュタグ「#BoycottStarbucks」を使って、黒人が経営するコーヒーショップなど新たな飲み物の選択肢をシェアしている。
ボイコットによって、恩恵を受けるライバル・チェーン店も。
アメリカで人気のラジオ番組のDJ、エブロ・ダーデン(Ebro Darden)氏はインスタグラムで「ダンキン・ドーナツ:コーヒーはまあまあ、でも黒人だからといって逮捕させることはありません」と書かれた画像をシェア。
ある人はスターバックスへ行き、注文時に従業員から名前を尋ねられたとき「Black Lives Matter(編集部注:黒人に対する不当な暴力などに抗議する運動)」 と答えた。
スターバックスは事件について、謝罪している。ジョンソンCEOは「わたしたちのやり方やトレーニングが悪い結末を招いた。フィラデルフィア警察に通報したのは間違いだった」と述べている。
同社は長期的な再発防止に向け、どういったときに警察を呼ぶ必要があるのかといった従業員の理解を深めるとともに、管理職に対しては「無意識の偏見」に関するトレーニングを受けさせるなど、会社全体として取り組む考えを示している。スターバックスは今週、大規模な社内ミーティングを開き、「学びを共有し、次に取るべき対応について話し合い、それぞれが互いに敬意と尊厳を持って接するという同社の長きにわたるコミットメントについて改めて確認する」という。
(翻訳、編集:山口佳美)