空母クイーン・エリザベス。2017年12月7日。
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空母クイーン・エリザベス(HMS Queen Elizabeth)は、2017年のイギリスの軍関係ニュースの目玉、そして同艦が就役した2017年12月は歴史的にも重要な節目となった。
空母クイーン・エリザベスは、姉妹艦の空母プリンス・オブ・ウェールズ(HMS Prince of Wales)とともに、イギリスの軍事力の新時代を告げる存在。
Business Insiderはクイーン・エリザベスに乗艦する機会を得た。
2017年12月は、イギリス海軍にとって近年で最も重要な月となった。イギリス海軍最大、かつ最も高価な空母が就役した。
イギリス海軍の空母クイーン・エリザベス。就役式の朝。
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空母クイーン・エリザベスは2017年初めにテスト航海を行った。だが就役までには、さらなるテストが必要だった。
ポーツマス海軍基地を出航する空母クイーン・エリザベス。2017年10月30日。
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2017年12月7日、就役式。エリザベス女王が出席した。
乗員を閲兵する女王エリザベス2世。
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就役式の一環で、Business Insiderは準備の様子を見学し、数人の乗員を取材する機会を得た。
スマートフォンで撮影した写真。10枚のうちの5枚目。
Business Insider/Kieran Corcoran
母港のポーツマス海軍基地。セキュリティチェックを受けた招待者以外は中に入れない。
ポーツマス海軍基地のユニコーンゲート。2013年。
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ユニコーンゲートで他のメディア関係者と少し雑談したあと、我々は中に入った。
ポーツマス海軍基地はとても広い。空母クイーン・エリザベス以外にも数多くの艦が停泊していた。
海から見た海軍基地。
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クイーン・エリザベスが停泊していたドックに行くまでに、さらなるセキュリティチェックと鍵のかかった2つのドアが待ち受けていた。
上空から見た空母クイーン・エリザベス。
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実弾の入った自動小銃を持った兵士もいた。
Save The Royal Navy
写真は、セーブ・ザ・ロイヤル・ネイビー(Save The Royal Navy)のピート・サンデマン(Pete Sandeman)氏が撮影。同氏は今回の訪問に同行した。
狭い金属製のタラップを通って艦内へ。将校が兵士からの敬礼を受けながら、我々を案内してくれた。
艦に続く狭いタラップ。
Business Insider/Kieran Corcoran
入口から階段を降りて艦載機の格納庫へ。いずれ数十機の戦闘機やヘリコプターが格納される。
就航式2日前の格納庫。
Business Insider/Kieran Corcoran
まだF-35の姿はなく、代わりに就役式の会場が設営されていた。
格納庫は、様々な爆弾や弾薬が収められた巨大な武器庫の上にある。爆弾や弾薬は、自動的に格納庫まで運ばれ、艦載機に搭載される。
格納庫の全景写真。
Save The Royal Navy
空母クイーン・エリザベスの武器搭載システムは自動化され、艦載機への武器搭載は、従来の艦よりも格段に早くなった。
我々が格納庫を取材していると、艦長が挨拶に来てくれた。
ジェリー・キッド艦長。
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2日後の就航式、アメリカ海軍との連携、艦の能力を試していくこと、そして艦でのドローン活用の可能性について我々に語ってくれた。インタービュー動画はこちら。
次に目にしたのは、大規模な就役式に向けた訓練で隊列を組む乗員たち。
就役式の訓練。一列に並ぶ乗員。
Business Insider/Kieran Corcoran
整列。
Business Insider/Kieran Corcoran
上級下士官が大声で指示を出す。乗員たちは気をつけの姿勢で、空母に喝采を送るリハーサル。
帽子を振って喝采を送る乗員たち。就役式のリハーサル。
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さらに奥へと進みキッチンへ。2日後に迫った女王の訪問に向け、シェフたちが準備をしていた。
空母クイーン・エリザベスのシェフ。
Business Insider/David Ibekwe
クイーン・エリザベスには5つのキッチンがある。1500人に1日3食を提供する。
艦内最年少のカルーム・ホイ一等水兵にも話を聞くことができた。17歳という若さで空母に乗っている思いを語ってくれた。
空母クイーン・エリザベスで最年少のカルーム・ホイ一等水兵。
Business Insider/David Ibekwe
空母は刺激に溢れていると彼は語った。仕事は最高に刺激的で、仲間意識が強く、そして今回、女王に会うこともできる。
ただし、海に出ると、何週間もインターネットやSNSのない生活となる。慣れるのは本当に大変と語った。
2日後の就役式で、ケーキにナイフを入れたホイ一等水兵。この役目は伝統的に最も若い乗員に与えられる。
艦長の剣で空母クイーン・エリザベスの形のケーキを切る一等水兵と艦長の妻で医師のカレン・キッド氏。
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あっという間に時間が過ぎ、格納庫から外に出る時間となった。残念ながらフライトデッキを見ることはできなかった。
スキージャンプ式のフライトデッキ。
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セーブ・ザ・ロイヤル・ネイビーのピート・サンデマン氏はフライトデッキのツアーに参加。写真を共有してもらった。
2つの「艦橋」のうちの後方の艦橋は航空管制用。前方の艦橋は航海用。
後方の艦橋。
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ドアの上にはイギリス海軍空母部隊のモットー「Nostris In Manibus Tuti」がラテン語で書かれていた。
意味は「安全は我々の手で」。
訪問は完了。イギリス海軍は就役式の当日、多くの写真を撮影していた。これはそのうちの1枚。儀礼飛行を行う海軍のヘリコプター。後方に空母クイーン・エリザベスが見える。
就役式が行われているクイーン・エリザベス。他の艦も見える。
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2017年末の我々の訪問以降、クイーン・エリザベスはますます強力になっている。2018年2月にはヘリコプターを使った訓練のため、再び海に出た。
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この訓練の詳細は、Business Insider UKの別の記事にて。
タンデムローターの輸送用ヘリ、CH-47 チヌーク。
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シングルローターのアグスタウェストランド AW101、通称マーリン。
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海が荒れたときは、エレベーターでチヌークを格納庫に移動させる。
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訓練は、ジブラルタルの沿岸で行われた。
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2018年4月にポーツマスに戻り、数カ月後のF-35Bの到着に備えている。
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F-35B。機首と翼にイギリス空軍(RAF:Royal Air Force)のマークが見える。
F-35、空母クイーン・エリザベス、姉妹艦の空母プリンス・オブ・ウェールズが並んだCG。プリンス・オブ・ウェールズはまだ建造中。
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(翻訳:conyac、編集:増田隆幸)