ドイツの哲学者カール・マルクスをモデルに作られたゴム製のアヒルは、マルクスの生誕地であるドイツのトリーアで5.9ユーロ(約780円)で売られていた(2018年4月13日)。
Reuters/Wolfgang Rattay
- カール・マルクスが生まれたドイツのトリーアでは、その生誕200周年を祝っている。
- その一環として、マルクスの顔が描かれた0ユーロ紙幣が3ユーロ(約400円)で販売されている。
- 新たに建てられたマルクス像には、中国政府が資金を出している。
カール・マルクスの生誕地であるドイツの都市トリーアは、哲学者の生誕200年を記念した0ユーロ紙幣を販売している。
市はさまざまな記念品を用意しているが、マルクスの顔が描かれた紙幣を売るというまさに資本主義的な動きは、注目を集めている。
トリーア市内で手に入るこの紙幣は —— 見た目は本物のユーロ紙幣そっくりだが、法に定められた貨幣ではない —— 3ユーロで販売されている。
その紙幣の見本がこちら:
「これは、マルクスの資本主義への批判を逆手に取ったものだ。マルクスは0ユーロ紙幣のモチーフにぴったりだ」ロイターによると、トリーアの観光局の責任者Norbert Kaethler氏は語った。
同観光局によると、すでに5000枚が販売されていて、2万枚を増刷する計画だという。
『共産党宣言』や『資本論』で知られるマルクスは、1818年にトリーアで生まれ、共産主義の父となった。
この0ユーロ紙幣の他、トリーアではマルクスのようなひげをたくわえ、『資本論』を翼に挟んだゴム製のアヒルも記念品として売られている。
また、一部の信号にはマルクスのイメージが使われている。新たなマルクス像も建てられていて、その資金は中国政府が出している。重さは3トンだ。
マルクスのイメージが使われた信号機(トリーア、2018年4月13日)。
Reuters/Wolfgang Rattay
(翻訳、編集:山口佳美)