「発言を正確に捉えることが重要」専門家は懐疑的 —— 北朝鮮、核実験とミサイル発射実験を中止

金正恩委員長

平昌五輪に派遣した高位級代表団と会う金正恩委員長。2018年2月13日。

Reuters

  • 北朝鮮の金正恩委員長は核実験とミサイル発射実験を中止すると発表した。北朝鮮の朝鮮中央通信が4月21日(現地時間)朝、伝えた。
  • 中止は4月21日から実施される。
  • 北朝鮮と韓国は、27日に南北首脳会談を開催する予定。

韓国の聯合ニュースによると「4月21日から、北朝鮮は核実験とICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験を中止する」と朝鮮中央通信が伝えた。

また聯合ニュースは「北朝鮮は、核実験の中止の証として同国北部の核実験場を閉鎖する予定」と伝えた。

北朝鮮はさらに、核実験場は「核実験の中止の実効性を確かなものとするために廃止される」と発表した。

アームズ・コントロール・アソシエーション(Arms Control Association)によると、北朝鮮の直近の核実験は2017年9月、また直近のICBM発射実験は同年11月。

だが北朝鮮は朝鮮半島の緊張緩和につながる動きを示したものの、すでに保有している核ミサイルや核兵器の廃棄については触れていない。専門家は懐疑的な見方を示した。

「北朝鮮の核開発や実験は一定のレベルに到達している。事実、北朝鮮はすでに11月に、核抑止力を完成させたと言っている」とマサチューセッツ工科大学(MIT)のヴィピン・ナラング(Vipin Narang)教授はTwitterに投稿した。

「発言を正確に捉えることが重要だ」とナラング教授は続けた

「実験場の閉鎖は、例えば大気圏内(や他の場所)での核実験を排除するものではない。そしてミサイル発射実験はまだ、衛星の打ち上げに見せかけて継続することができる」

北朝鮮は以前にも同様の発表を行ったが

寧辺の原子炉冷却塔

北朝鮮は寧辺の核施設の原子炉冷却塔を破壊。2008年6月。

Nuclear Threat Initiative/YouTube

2008年、北朝鮮は核開発プログラムの廃棄に合意し、プルトニウムを抽出していた寧辺の核施設の原子炉冷却塔を破壊、その様子を中継した。だが2013年、北朝鮮は「方針の見直しと核開発プログラムの再開」を発表した。

今月27日には南北首脳会談の開催が控えている。

韓国大統領府は、今回の北朝鮮の発表は朝鮮半島の非核化に向けての「意味のある進展」と語った。ロイターが伝えた

北朝鮮も南北首脳会談を前に、同様の提案や象徴的な動きを行っている。韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長の間の専用ホットラインの再開、トランプ大統領との会談への同意などだ。

トランプ大統領は今回のニュースを称賛し、「大きな前進」のサインと呼んだ。

「北朝鮮は全ての核実験の中止と主要な実験場の閉鎖に同意した」と大統領はTwitterに記した。

「北朝鮮と世界にとってとても良いニュース。大きな前進だ! サミットが楽しみだ」

次期アメリカ国務長官のマイク・ポンペオ氏は、3月末に秘密裏に北朝鮮を訪問、トランプ大統領と金委員長の会談の準備を行った。

[原文:North Korea says it will 'stop nuclear tests and launches of intercontinental ballistic missiles' — but experts aren't entirely convinced

(翻訳、編集:増田隆幸)

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