グッチのロゴTシャツは、590ドル(約6万4000円)。
Gucci
- グッチ(Gucci)の既存店売り上げが2018年第1四半期、急激に伸びている。
- これは90年代ファッション復活の波をうまくとらえた結果だ。
- グッチは今、アメリカの10代の間で最も人気のあるブランドだ。
グッチが再び流行している。
親会社ケリング(Kering)は24日(現地時間)、2018年第1四半期のグッチの既存店売り上げが48.7%増えたと発表した。2017年第3四半期の49%、2017年第4四半期の43%に続いて、売り上げは好調だ。
高級ブランド、グッチの人気が爆発したのは、ここ数カ月のことだ。特にアメリカのミレニアル世代や10代の若者の間で人気だという。
コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーが10月に出したレポートによると、2017年の第1、第2、第3四半期のグッチの売り上げのうち、35歳以下の消費者が占める割合は55%前後だった。パイパー・ジャフレーが4月に行った調査でも、10代の若者による消費は顕著だった。この調査はアメリカ国内の10代の若者6000人を対象に行われたもので、グッチは人気アパレル・ブランドの10位にランクインした。2017年には15位だった。
その背景には、90年代ファッションの復活がある。暗闇に包まれた10年の後、ロゴが再び流行し、若い消費者の間でグッチやカルバン・クライン(Calvin Klein)、チャンピオン(Champion)、トミーヒルフィガー(Tommy Hilfiger)といったロゴを多用したブランドのTシャツや上着の人気が高まっている。
オンラインストアでしか買えないアイテムもある。
2018年第1四半期、グッチのオンラインでの売り上げが前の年に比べ3桁増となったことも、テクノロジーに慣れ親しんだ若い消費者が同ブランドの売り上げに大きく貢献していることの表れだ。
Antonio Calanni / AP Images
2015年からグッチのクリエイティブ・ディレクターは、アレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)氏が務めている。ミケーレ氏は、さまざまなデザインの色とパターンを融合させることで、スタイルをよみがえらせてきた。前任のフリーダ・ジャンニーニ(Frida Giannini)氏のクラシックなスタイルとは大違いだ。
グッチの最新コレクションでは、ミケーレ氏はモデルにその複製した頭部を持たせてランウェイを歩かせたことで、注目を浴びた。
[原文:Teens are obsessed with Gucci — and it's giving the brand a big boost]
(翻訳、編集:山口佳美)