YPARD/Flickr
ブレインストーミング(以下、ブレスト)の本来の目標は「解決策」を見つけることですが、しつこく同じ考えを主張し続ける人のひとり舞台になりがちです。そうならないためには、出席者全員に、問題に関する質問をもっと出してもらうようにして、問題の本質を良く理解できるようにしましょう。
これは、MITリーダーシップセンターのエグゼクティブディレクターを務めるHal Gregersenさんが提唱する方法です。ブレストの出席者全員に当事者意識をもって考えさせることができるので、活気のないブレストがはるかに効果的なものになります。
Gregersenさんによれば、答えを求めるブレストは参加者間の力関係が破壊されて、創造性も当事者意識も損なわれます。答えを思いつくのは大変ですし、誰でも自分が馬鹿みたいに見えるのは嫌なので、ブレストが終わるまで考えを発表しない人もいるでしょう。
でも、質問を出し合うブレストなら問題をより深く見ることができますし、参加者全員に新しい見解を発表するチャンスを与えられます。
Gergersenさんは次のようなステップを踏むことを提唱しています。
1. ステージを設定する:話し合う問題を選んで、少人数を招集してさまざまな角度から考えるようにしましょう。次に、出た意見をざっくりした形で書き出すと、参加者たちの考えを限定することがありません。
2. 課題に関する質問だけを出し合う:解決策を提案する人がいたら、方向性を変えてください。なるべく多くの質問をなるべく早く出していくことが肝心です。それにより、問題を理解して取り組んでいくための道が開けます。
3. 提案された道の少なくとも1つをたどる:当面のアクションプランを考えて、勢いが続くようにしましょう。
質問を考える方が答えを考えつくよりはるかに簡単ですから、より多くの人たちが参加しやすくなります。ブレストが進むにつれて、出てきた質問のどれかが誰かの才能とスパークして、これまでになかったような答えが生まれるかもしれません。
これまでのブレストでは、名案が閃くまで待っているだけでした。嵐を呼ぶ雲となる質問を出せば、閃きの可能性も高くなるのではないでしょうか。次のブレインストーミングで、ぜひ試してみてください。
このプロセスに関してさらに詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
Image: YPARD/Flickr
Source: Better Brainstorming/Harvard Business Review
Patrick Allan - Lifehacker US[原文]
訳:春野ユリ
ライフハッカー[日本版]より転載(2018年4月3日公開の記事)