アマゾンはユーザーがバーチャル世界で服を試着できるシステムを開発しているかもしれない
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- アマゾンは、身体の3Dスキャン調査の参加者を募っているようだ。選ばれた参加者は20週間にわたって、体のサイズや体型をモニターされる。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
- 調査の招待状は、アマゾンの新しい3Dボディースキャニング部門から送られている。同部門は2017年10月、同社がニューヨークに拠点を置くスタートアップBody Labsを買収した後に設立された。Body Labsは、人の体型と動きを3Dで捉えるソフトウエアを開発した。
- アマゾンは、ユーザーがバーチャル世界で服を試着でき、体型によりフィットした服を購入できる仕組みを作ろうとしているのかもしれない。
アマゾンはあなたの名前、住所、クレジットカード情報、そしてコーヒーにどんな牛乳を入れるのが好きかまでを把握している —— そして今、体型も知りたがっている。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、アマゾンは体型とサイズをスキャンするために、ニューヨークにある同社のオフィスに人を招待している。参加者は、過去1年間で体重と運動レベルがどれだけ変動したか、ダイエットの予定はあるかについてオンラインアンケートに答えなければならない。
招待状によると、選ばれた場合、2週間おきに30分間、身体をスキャンされることになる。
「私たちは、時間とともに人の体型がどう変化するのかを理解したいと考えている」とアンケートには記されている。
アマゾンの広報担当者は、憶測に対してコメントはしないと我々に語った。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、招待状は、アマゾンの新しい3Dボディースキャニング部門から送られている。同部門は2017年10月、同社がニューヨークに拠点を置くスタートアップBody Labsを買収した後に設立された。
Body Labsは、人の体型と動きを3Dで捉えるソフトウエアを開発した。これはゲームのテクノロジーだけでなく、ファッションにも使える。以前、Body Labsのウェブサイトにはそう記されていた。
アマゾンは、ユーザーがバーチャル世界で服を試着でき、体型によりフィットした服を購入できる仕組みを作ろうとしているのかもしれない。
アマゾンは最近、アパレル部門を拡大させる動きを取っている。同社はこの1年で、自社ブランドの成長を加速させ、購入する前に試着でき、返品できる新サービス「プライム・ワードローブ(Prime Wardrobe)」を開始した。
モルガンスタンレーのレポートによると、2018年、アマゾンはウォルマートを抜いて、アメリカのアパレル小売業界のトップになる見込み。現時点だとアマゾンはウォールマートに次いで2位。2017年、ウォルマートのシェアは8.7%、アマゾンのシェアは7.9%だった。
バーチャルで試着できるようになれば、返品数を減らすことができるかもしれない。返品は、オンラインでの衣服販売における大きなコストとなっている。
[原文:Amazon is reportedly scanning people's bodies so it can sell you clothes (AMZN)]
(翻訳:Yuta Machida、編集:増田隆幸)