生涯年収の差は3000万円、“感じの良い人”は悪い人より稼げない?

笑顔の男性

感じの悪い男性の方が給料が良いということも。

Strelka Institute for Media, Architecture and Design/Flickr

  • 男性の生涯年収は性格に大きく関係することが、新たな研究で明らかになった。
  • 30歳を境に、誠実、外向的、そして気難しい男性の方が、そうでない男性に比べて収入が高い傾向にある。この傾向は40代、50代まで続く。
  • 性格は、高学歴男性の生涯年収を予測する強力な要因となっている。

ハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)の最近の記事は、とても不愉快なものだった。つまり、感じの良い男性は、感じの悪い男性ほど仕事ができない。

著者のMiriam Gensowski氏は、コペンハーゲン大学の経済学の助教授。2018年に学術誌『Labour Economics』に掲載した研究結果について解説した。IQの高い約1500人のグループを幼少期から老齢期まで(1920から1990年代まで)追跡したTerman氏の研究結果を分析したものだ。

同氏は特に、幼少期の性格、生涯年収、教育の関係に注目し、どのような性質の人が仕事で成功しているか、また、その時期を割り出した。

結果は、より感じの良い(つまり、親切でフレンドリーな)男性は、そうではない男性に比べて、著しく年収が低いというものだった。これは、若い世代にはあまり当てはまらない。30歳以上の男性のみに見られ、40~60歳で最も顕著になっている。

Gensowski氏がHBRで書いているように、同調性の高さで上位20%に入っている男性の生涯年収は、平均的な男性よりも約27万ドル(約3000万円)低い。

同氏の研究では、他に2つの性質が特徴的だった。「外向的で誠実」あるいは「きちんとしていて勤勉」。この2つが上位に位置する男性は、高収入を得る傾向にあった。Gensowski氏はHBRに、外向性が平均的な男性は、外向性が下位20%の男性に比べて、生涯年収が60万ドル(約6600万円)高いと記した。

また、同氏は性格が与える影響は、高学歴の男性において最も強いと指摘した。誠実さ、外向性、感じの悪さは、大卒の男性よりも、修士号や博士号を持つ男性により大きな影響を及ぼす。

性格が女性の生涯年収に与える影響は、Gensowski氏によると働く女性のサンプル数が男性の約半数しかなかったことから明確にはできなかった(研究が始まった1920年代には、まだ女性が働く機会は限られていた)。

“感じの良い人はリーダーになれない”という研究結果も

過去の研究もGensowski氏の研究を裏付けている。例えば、『Journal of Personality and Social Psychology』に掲載された2012年の研究も、感じの良い男性は同僚に比べて収入が少なく、そして、この傾向は女性には存在しないことを明らかにした。つまり、男性に関しては、“あまのじゃく”な人がより稼ぐことになる。

他にも、感じの良い人(特に男性)はリーダーになる可能性が低いことを示すデータもある。一方で、誠実で外向的な人は、リーダーになる可能性が高い。

心理学者のアート・マークマン(Art Markman)氏は2013年の著書『Habits of Leadership』で、従業員は率直なフィードバックができる上司を好むと記した。感じの良い人は、誰かを批判することが難しいのかもしれない。

だがこの研究には、1つ興味深い警告がある。マークマン氏が『Habits of Leadership』に記したように、感じの悪い人は良い人に比べて職を失いやすく、好かれない傾向にある。

[原文:Being a 'nice guy' becomes a threat to men's earning power as soon as they turn 30

(翻訳:Ito Yasuko/編集:増田隆幸)

ソーシャルメディアでも最新のビジネス情報をいち早く配信中

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい