ヨーロッパで最も裕福な王族 トップ10

イギリス王室

イギリスの女王エリザベス2世は裕福だが、ヨーロッパで1番ではない。

Kirsty Wigglesworth/AP Photos

  • イギリスの女王エリザベス2世の純資産は5~6億ドルだが、ヨーロッパで最も裕福な王族ではない。
  • ヨーロッパの王族の中には、その純資産が数十億ドルにのぼるケースもある。
  • 純資産の額に基づく、ヨーロッパで最も裕福な王族の上位10人をランキング形式で見てみよう。

イギリスの女王エリザベス2世の5億ドル(約550億円)を超える財産は、ヨーロッパの他の王族にも引けを取らない。

エリザベス女王の存在は広く知られているが、ヨーロッパで最も裕福なわけではない。

ヨーロッパの王族の中には、モナコのアルベール2世公のように、純資産が数十億ドルにのぼるケースもある。

以下、純資産の額に基づき、ヨーロッパで最も裕福な王族トップ10をランキング形式で紹介する。ただし、中には純資産を推定するのが難しい王室もあり、個人の財産に加え、国から提供される報酬を含んでいる場合もある。


10位 フィリップ国王(ベルギー)

フィリップ国王と家族

Mark Renders / Getty

純資産:1300万ドル(約14億3200万円)

フィリップ国王の純資産に関する記録はほとんど見つからないが、同国は2013年、およそ1300万ドルだと主張した。

ベルギーの年間王室費はフィリップ国王のために直接使われる費用の全額をカバーしていて、2013年には約1380万1830ドルにのぼった。追加の支援サービスも政府によってまかなわれる。

ベルギー王室の財産は国もしくは財政的に独立した公的機関である王室信託が所有している。信託財産が売却されることはない。

9位 フェリペ6世国王(スペイン)

フェリペ6世国王

Carlos Alvarez / Getty

純資産:2000万ドル(約22億円)

スペインの国王は2015年にその報酬を20%カットしたと報じられている。

スペイン王室は8つの王宮、5つの別荘、10の修道院を所有している。2015年には王室の生活を支えるため、890万ドルを国がまかなった。

8位 ハラルド5世国王(ノルウェー)

ハラルド5世国王

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純資産:3000万ドル(約33億円)

ハラルド5世国王の財産は課税対象となっていない。自身の財産でヨットを購入したとも言われている。

ノルウェー王室に対する国の年間負担額は7200万ドルにのぼると言われ、政府は王室に3221万4394ドルを、王と王妃個人の経費として148万8900ドルを割り当てている

7位 マルグレーテ2世女王(デンマーク)

マルグレーテ2世女王

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純資産:4000万ドル(約44億1000万円)

マルグレーテ2世女王は1972年に即位した。

デンマークの王室には年間王室費として1280万ドルが割り当てられていて、女王の活動や王室の家計、プライベートな支出がまかなわれている。

6位 カール16世グスタフ国王(スウェーデン)

カール16世グスタフ国王

Andreas Rentz / Getty

純資産:7000万ドル(約77億1000万円)

カール16世グスタフ国王は2015年、公務のために760万ドルを受け取り、王室の事務所は同じ年に740万ドル近くを国から受け取った。

王室の純資産には、プライベートで所有する夏の別荘ソッリーデン宮殿も含まれる。

5位 ベアトリックス女王(オランダ)

ベアトリックス女王

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純資産:2億~3億ドル(約220億~330億円)

ベアトリックス女王は2013年に退位しているが、オランダ王室にとって最も重要な人物だ。

現在のオランダ国王、ウィレム・アレキサンダー国王には公務にかかる費用として4700万ドルの予算が割り当てられている。不動産や株といった個人資産も持っている。

4位 女王エリザベス2世(イギリス)

女王エリザベス2世

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純資産:5億~6億ドル(約550億~660億円)

イギリス王室の資産は不動産、アート、株などで構成されている。

クラウン・エステートと呼ばれるバッキンガム宮殿や宝飾品といった大半の資産は、女王ではなく国に帰属するものだが、バルモラル城やサンドリンガム・ハウスは女王の所有だ。

フォーブスによると、エリザベス女王の個人資産は5億3000万ドルと推定される。

3位 アルベール2世公(モナコ)

アルベール2世公

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純資産:10億ドル(約1100億円)

モナコのアルベール2世公は国の4分の1相当の土地を所有していると言われる。2016年に75万4000ドルで購入した元女優で母親のグレース・ケリー公妃のアメリカ・ペンシルベニア州フィラデルフィアにある家や、クラシックカーのコレクション、株、高価な切手のコレクションもその資産の一部だ。

2015年、国が王室のために使った金額は5278万8294ドルにのぼる

2位 アンリ大公(ルクセンブルク)

アンリ大公

Mark Renders/Getty Images

純資産:40億ドル(約4400億円)

ルクセンブルクの王族は給与は受け取っていないが、1948年以降、活動を続けるために毎年32万4851ドル前後を助成として受け取っている。

2017年の予算はまた、大公の家計費として1218万1914ドルを計上している。個人資産は全て大公に帰属する。

一族の財産は、40億ドルと言われている。

1位 ハンス=アダム2世公爵(リヒテンシュタイン)

ハンス=アダム2世公爵

Eddy Risch/AP Photos

純資産:50億ドル(約5500億円)

リヒテンシュタインのハンス=アダム2世公爵は、給与の代わりに経費として27万709ドルを受け取っている。

他の王族に比べ、受け取る経費が少なく見えるかもしれないが、リヒテンシュタイン王室には50億ドル相当の資産があると言われている。その大部分は、プライベートで所有するLGTリヒテンシュタイン銀行や、不動産、森、ワイナリーといった資産を管理するPrince of Liechtenstein Foundationを通じた投資によるものだ。

[原文:The 10 richest royal families in Europe, ranked]

(翻訳、編集:山口佳美)

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