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- アップルはカリフォルニアでの自動運転車のテストのために、55台の車両の認可を受けた。
- これは同州での認可における過去2番目の規模。アップルより多いのはGMが買収した自動運転スタートアップ、クルーズ(Cruise)のみ。
- 55台というアップルの規模は、テスラ、ウェイモ、ウーバー、トヨタ、BMW、メルセデス・ベンツを上回る。
アップルは自動運転のテスト車両を急速に増やしている。カリフォルニア州車両管理局(DMV)によると、5月9日(現地時間)時点でアップルは55台の自動運転車の認可を受けている。
アップルのテスト車両の台数は2018年1月の27台から増加した。同社が初めてカリフォルニア州で自動運転のテスト車両の認可を受けたのは2017年4月。その時はレクサス RX450、3台のみだった。DMVによると、現在、51社が合計409台のテスト車両の認可を受けている。
アップルの55台という規模は、同州での認可における過去2番目の規模。これより多いのはGMが買収した自動運転スタートアップ、クルーズ(Cruise)のみ、台数は104台にのぼる。
アップルの規模は自動運転車のパイオニア企業であるウェイモの51台、テスラの39台をはじめ、大手自動車メーカー、BMWの12台、トヨタの11台、メルセデス・ベンツの5台を上回っている。
アップルの自動運転ソフトウエアが認識した周囲の様子。
Apple
認可を受けることで、カリフォルニア州ではトラブルの際に対応できるドライバーが乗っていれば、自動運転車を公道で合法的に走らせることができる。
1つ重要な点は、ウェイモやウーバーなどは、以前、カリフォルニア州により多くの自動運転車を保有していたこと。例えばウェイモは100台以上の自動運転車を同州に保有していた。今は一部をアリゾナ州とミシガン州に移し、追加テストを行っている。
ウーバーは2016年後半に、DMVが認可を取り消す恐れがあったため、16台をカリフォルニア州から移動させた。
アップルがテスト車両を急速に増やしたことは、同社が自動運転の開発に積極的に取り組んでいることを示している。同社CEOティム・クック氏は自動運転車を「大変重要なコア・テクノロジー」と呼んだ。
アップルの自動運転車開発プログラムは、まだ謎が多い。だが同社は車両を開発するのではなく、自動運転ソフトウエアのためのテストとデータ収集に注力しているようだ。
「すべてのAIプロジェクトの母体と考えている。実際に取り組んでいる中で、最も困難なプロジェクトだ」とクックは2017年夏に語った。
だがアップルはまだ、ドライバーが登場しない自動運転車のテストの認可を受けては居ない。ウェイモはすでに認可を受けた。
カリフォルニア州で自動運転の認可を受けた主な企業(台数順)
Business Insider
(翻訳、編集:増田隆幸)