スマホ決済市場に激震 —— メタップスがメガバンク3行と提携へ、他行も追随か

メガバンク

大規模な金融緩和に苦しむメガバンクにとって、スマホ決済市場での覇権獲得は切り札になるか。

Reuters

スマートフォンなどで手軽な支払いができる「QRコード決済」について規格を統一すると報じられていた三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行が、オンライン決済事業を手がけるメタップスが提供するスマホ決済システムを活用することで合意した。近日、提携の詳細について発表する。関係者への取材でわかった。

今回の合意では、圧倒的な銀行口座数を抱えるメガバンクが共通のサービスインフラを使うことで、小売店やユーザーの利便性を高め、スマホ決済市場で大きなシェアを確保できると踏んだ模様だ。また、低金利政策の長期化により「本業」の融資で稼げなくなるなか、銀行にとって新たなビジネスモデルの発見や構築につながる可能性もある。

スマホ決済市場では、東京五輪に向けてインバウンド需要の高まりが続いていることを背景に、楽天やLINEなどのインターネット事業者、携帯キャリアからはNTTドコモなど、新規参入が近年相次いでいた。

Business Insider Japanの取材に対し、メタップス広報は「三菱UFJ銀行での導入は現段階では未定」。三菱UFJ銀行広報部は「現段階では把握していない」とコメントしている。

メガバンク以外にも提携先が広がりそう

みずほフィナンシャルグループとみずほ銀行、メタップス、ベンチャーキャピタルWiLの4社は、2017年春から新たな決済サービスの提供を目的に業務提携。同年秋からメタップスのグループ会社が提供するウォレットアプリ「pring(プリン)」の実証実験を行ってきた。

メタップスの「プリン」

メタップスのグループ会社が提供するスマホ決済アプリ「プリン」。

メタップス

2018年2月には三井住友銀行の決済サービスも導入し、この流れに三菱UFJ銀行も乗った形だ。三菱UFJの決済サービスも間もなく可能になるとみられる。

同アプリは、SNSや電話番号を用いた送金機能や、加盟店でのQRコードを用いたスピーディーな決済を実現するもの。銀行口座と直結しているため、アプリへのチャージや口座に戻しての現金化がスムーズに行える。送金や支払い、チャージなどに手数料はかからない。

メタップスは、2018年6月からこのpringアプリを利用して、キャッシュレス決済を促進するための実証実験を福島県で行う予定。この実験では、提携済みのみずほ銀行に加え、地方銀行の東邦銀行ともタッグを組む。

メタップスは、他の地銀や大手金融機関ともアプリ導入の交渉を進めている模様で、取材に対し「最終的には、全国の金融機関と接続したいと考えている。すでにいくつかは進んでいるので、今後の展開に期待してほしい」(メタップス広報)とコメントしている。

(文・川村力)

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