Amazonフレッシュは、サードパーティーの販売会社による出品を終了する。
Getty/Kevork Djansezian
- アメリカのAmazonフレッシュはサードパーティーの販売会社に対し、アマゾンへの出品ができなくなると通知した。Business Insiderはメールを入手した。
- Amazonフレッシュは「ローカル・マーケット・セラー(Local Market Seller)」のプログラムを通じて、これまで同サービスの通常の注文と一緒に、サードパーティーの販売会社が出品した商品を届けてきた。
- アマゾンがプライムナウ(Prime Now)のプラットフォームでより低価格の食料品の提供を拡大するにつれ、このプログラムも進化してきた。ホールフーズ(Whole Foods)の統合も進められている。
アメリカのAmazonフレッシュに、サードパーティーの販売会社による出品ができなくなる。
販売会社はこれまでAmazonフレッシュの「ローカル・マーケット・セラー」のプログラムを通じて、地元のアイテムを出品することができた。Amazonフレッシュはアマゾンが提供する家庭用、業務用の食料品をオンラインで購入できるサービスだ。
同社はAmazonフレッシュへの通常の注文と一緒に販売会社が出品した商品を届けてきたが、プログラムは5月30日で終了し、全ての販売会社が出品できなくなる。
この変更は5月11日(現地時間)、アマゾンから販売業者に届いたメールで明らかにされた。Business Insiderは「フレディー(Freddy)」と名乗るアマゾンでの販売コンサルティングを手掛けるamzHIT.com社の関係者からメールを入手した。
Business Insiderはこの変更についてアマゾンにコメントを求めたが、広報担当はこれを拒否した。
アマゾンからのメールによると、同社は今後、一般的な小売店のように商品を直接仕入れ、消費者に販売するという。
「当プログラムは変更になりますが、地元業者がアマゾンに出品する方法は他にもたくさんあります」と書かれたメールは販売業者に対し、同社が提供する新たな選択肢に関する情報を待つよう呼びかけている。販売会社が出品できる新たなリテール・プログラムがスタートする可能性もある。
「プライムナウ」の後回しにされてきた「フレッシュ」
2017年11月、米アマゾンはニューヨーク州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州、デラウェア州、メリーランド州、カリフォルニア州の一部でAmazonフレッシュの配達を取りやめた。理由は明かされていない。
一方で、アマゾンは新鮮な食料品を注文から2時間以内に届けるプライムナウのサービスを充実させてきた。同サービスへのホールフーズの統合も進められた。
プライムナウの担当幹部ステファニー・ランドリー(Stephenie Landry)氏がAmazonフレッシュの担当にも指名されたことから、2つのサービスが統合されるのではないかとの憶測も飛んだ。
「プライムナウを見れば、食料品から消耗品までたくさんの生活必需品が目に入るでしょう」ランドリー氏は2017年、Recodeに語った。「Amazonフレッシュも同じような商品を販売していますが、こちらの方が品揃え豊富です。だからこそ2つのサービスには多くのシナジー効果がありますし、合わせて考えることが理にかなうのです」
ランドリー氏は2つのサービスの統合は選択肢にないと述べたが、サービスを担当するチームは統合される可能性があると語った。
「実際、わたしたちは消費者に食料品を届ける手法を複数持つことになるだろうと考えています。ただ、その舞台裏をできるだけ効率良くするというのは当然のことです」
[原文:Amazon is dropping local third-party vendors from its Fresh grocery service (AMZN)]
(翻訳、編集:山口佳美)