自動車生産はヨーロッパより中国が優れている、ボルボのカーデザイナーが語る

ボルボのカーデザイナー、自動車製造はヨーロッパより中国が優れている

ボルボ XC70。モデルはスウェーデン出身のサッカー選手のイブラヒモビッチ。

Volvo Cars Press.

  • 2010年、ボルボは中国企業に売却された。その際、クオリティの低下を心配する声もあった。
  • だがボルボのグローバル・デザイン・チーフによると、中国の工場はヨーロッパよりも優れている。オートメーションが進んでいないためだ。
  • 複数の情報筋によると、ボルボは同規模の競合を上回る300億ドルでのIPOを視野に入れている。

2017年、ボルボは過去最高の57万1000台を販売、営業利益も16億ドル(約1770億円)を超え、過去最高を記録した。

同社の親会社、中国の浙江吉利控股集団(ジーリー・ホールディング)は現在、同社の300億ドル以上でのIPOを検討している。フィナンシャル・タイムズが伝えた。

2010年、フォードがボルボを浙江吉利控股集団に売却した際、クオリティの低下を心配する声もあった。

だが同社のデザイン担当シニア・バイスプレジデント、ロビン・ペイジ(Robin Paige)氏によると、そうした認識は遠い過去のもの。ボルボは現在、スウェーデン、ベルギー、中国に生産拠点を置いている。そして中国の工場はヨーロッパの工場よりも高い評価を受けていると同氏は語った。

「中国で生産された車は、ヨーロッパで生産されたものよりも実際、品質が優れている」とペイジ氏はオーストラリアの自動車サイトGo Autoに語った。

同氏はヨーロッパの工場はオートメーション化が進んでおり、「人の手による調整ができない」と述べた。一方、オートメーション化があまり進んでいない中国の工場では、より細かい調整が可能。

「人がたくさん働いている。オートメーション化が進んでいない。だがそのことで実際には、品質のバラツキを追い込み、より細かく調整することが可能となる」と同氏は付け加えた。

「大きな違いではない。だが比べると平均して中国の工場はかなり良い。だから今は当初の危惧はほぼない」

[原文:Volvo's British design chief says China is better at building cars than Europe

(翻訳、編集:増田隆幸)

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