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- アメリカでは消費者のスポーツドリンク離れが加速していて、ペプシコのスポーツ飲料ゲータレードは引き続き同社の足を引っ張ることになりそうだ。
- 消費者の多くは、健康志向の高まりから、スポーツドリンクよりも水を飲むようになったという。
- スポーツドリンクは、アメリカの飲料業界でその市場シェアを失いつつある。
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健康志向の高まりから、アメリカではスポーツドリンクよりも水道水やミネラルウォーターを選ぶ消費者が増えている。これは飲料メーカー、ペプシコにとって良い兆候とは言えない。
主力スポーツ飲料ゲータレードは同社の足を引っ張ってきたが、ジェフリーズはこの流れが今後も続き、厳しい競争が待っているだろうと見ている。
「我々のジェフリーズ2018年春アメリカ飲料業界調査は、アメリカのスポーツ飲料カテゴリーにおけるペプシコの苦戦を反映している」ジェフリーズのアナリスト、ケビン・グルンディー(Kevin Grundy)氏は顧客向けのメモに書いている。「2018年は軌道修正の年になるだろう」
アメリカでは、スポーツドリンクは市場シェアを失いつつある。ジェフリーズの飲料業界調査によると、2017年秋にはターゲット層の43%がスポーツドリンクを飲んでいたが、今や38%に減っている。スポーツドリンクを消費する頻度も3分の1ほどに減少していて、スポーツドリンクをほとんど飲まなくなった消費者のうち38%は、その理由として健康への配慮を挙げた。調査対象者のおよそ55%は、スポーツドリンクの代わりにペットボトルの水を選んだと答えている。
ペプシコはまた、市場に新たな競争相手が登場したことで、ゲータレードの消費者離れを感じている。特にNBAの元選手コービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏が後押しするスポーツ飲料「ボディアーマー(BodyArmor)」は、ゲータレードにとって脅威だ。グルンディー氏は、ボディアーマーのシェアは今後5年で5%から8~18%に拡大するだろうと見ている。
結果として、グルンディー氏はペプシコのノンアルコール飲料部門の苦戦は続くだろうと考えており、炭酸入りソフトドリンクのイノベーション、マーケティングなどに関しては、コカ・コーラや ドクターペッパー・スナップル・グループの方が「優れている」という。
グランディー氏はペプシコの目標価格を105ドルから96ドルに下げ、格付けは「ホールド(維持)」としている。
ペプシコの株価は、2018年に入って18%下落している。
[原文:There are some 'troubling trends' in sports drinks — and that's bad news for Pepsi (PEP)]
(翻訳、編集:山口佳美)