ドコモ夏モデルは「ファーウェイ P20 Pro」が圧倒的な“注目”である理由

ドコモ2018年夏モデル

NTTドコモ2018年夏のスマートフォンが発表。左から「Xperia XZ2」「Galaxy S9」「AQUOS R2」「HUAWEI P20 Pro」「dtab Compact d-02K」。

ドコモが2018年夏のスマートフォン最新モデルが発表した。先日発表されたauの夏モデルと同じく、シャープの「AQUOS R2」、ソニーモバイルの「Xperia XZ2」シリーズ、サムスンの「Galaxy S9」シリーズと、各メーカーのハイエンドモデルが揃うラインナップだ。

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“意外な大型ルーキー”であるファーウェイ

吉澤和弘 NTTドコモ社長

「HUAWEI P20 Pro」を手にするNTTドコモの吉澤和弘社長。同社からファーウェイ製スマートフォンがリリースされるのは「Ascend D2 HW-03E」以来、実に5年ぶり。

いずれも人気のスマートフォンブランドかつフラグシップモデルが並ぶ中、筆者が敢えて今回のラインナップの目玉と考えるのは、ファーウェイの「HUAWEI P20 Pro」だ。

ここ数年SIMフリー市場で急成長を遂げ、自社ブランドを浸透させてきたファーウェイ。しかし、ドコモとは「dtab」シリーズなどでの取り組みはあったものの、スマートフォンとしては5年ぶりの製品となる。

にもかかわらず筆者が注目するのは、P20 ProがXperia XZ2 Premiumの2倍にあたる最大ISO102400の高感度撮影を実現、さらに800万画素の光学3倍ズームカメラも備えた、“3眼カメラ”を搭載しているからだ。カメラのセンサーはXperia XZ2 Premiumと同様、4000万画素1/1.78型(F1.8)のカラーセンサー、1220万画素1/2.78型(F1.6)のモノクロセンサーという組み合わせになっている。

3つの背面カメラは老舗カメラメーカーのお墨付き

HUAWEI P20 Pro

背面に3つのカメラを持つHUAWEI P20 Pro。ディスプレーは約6.1インチ、縦横比18.7:9のノッチデザイン(iPhone Xのように、ベゼルを端まで狭め、正面カメラ部分を切り欠いたもの)を搭載する。

明るく撮れて、かつ画質を劣化させずに寄れる光学ズームが利用できる点は、絞り値が変えられる2倍光学ズームのGalaxy S9+も同様だが、2倍と3倍ではやはり3倍に分がある。

加えてP20 Proには、老舗カメラメーカーであるライカと共同開発したレンズを採用している。色の鮮やかさやシャープさなど、写真の仕上がりには各メーカーごとに目指す絵作りの違いが出るが、ライカのお墨付きを得た絵作りがなされているのは大きな魅力だ。

HUAWEI P20 Proの暗所撮影デモ

かなり暗いシーンでも、少ないノイズで明るく撮れる。真っ暗なところで撮影すると、最大102400までISO感度がアップする。

もちろん実際の画質の差は、それぞれの機種で同じシーンを撮り比べて見なければわからないところもあるが、他機種よりも大きなセンサーサイズ、光学手ブレ補正、ハイブリッドオートフォーカスといったスペックを見る限り、P20 Proの3眼カメラが一歩抜きん出ているのはほぼ間違いない。このほか、正面にも2400万画素のカメラを搭載し、美肌加工が加えられるビューティー機能なども備える。

強力なシーン認識機能と「おサイフ」対応などもうれしい

さらに、AI対応のチップセットを搭載していて、多くの写真から学んだAIによるシーンの自動認識機能もウリのひとつ。カメラを向けるだけでシーンごとに最適な設定に素早く切り替わるなど、誰でもオートで簡単に撮れる工夫がされている。

HUAWEI P20 Proの被写体識別機能

内蔵のAIが被写体を自動的に認識してシーンを把握し、それぞれに最適な撮影モード、設定に切り替えてくれる。

カメラ以外のスペックに目を向けると、サウンド面はハイレゾ音源とDolby Atmosにも対応。また、海外モデルをベースにしながら、IP67相当の防水・防じん性能を備え、おサイフケータイも使える。

生体認証は、顔認証と指紋認証の2つが利用可能。さらに通信速度は、この5月からNTTドコモがスタートする受信時最大988Mbpsのサービスにも対応している。

HUAWEI P20 Proの背面

背面にはおサイフケータイ対応であることを示すFeliCaロゴがある。ドコモのロゴもしっかりプリントされている。

microSDカード非対応など気になる点も

バッテリー容量はNTTドコモの新製品の中では最大の3900mAhを誇るが、その一方で連続待受時間が約330時間、連続通話時間が約920分(いずれもLTE接続時)と、他機種に比べてやや短いのが唯一の気になる点。

海外版は2枚のSIMカードを挿入できるが、ドコモ版は1枚しか入らない。メモリーは6GB、ストレージは128GBと大容量で余裕があるが、外付けのmicroSDカードスロットを備えていない点も注意すべきポイントのひとつだ。

HUAWEI P20 Pro 購入キャンペーン

先着購入者1万名にdポイント 5000ポイント分がキャッシュバックされるキャンペーンも展開される。

P20 Proは、日本ではSIMフリー版なども存在せず、ドコモのみの取り扱いという希少性がある。発売は6月下旬予定だが、ドコモオンラインショップではすでに予約がスタートしており、他社からの乗り換え(MNP)時の実質負担価格は、2万2680円とかなり割安感もある。

抜きん出たカメラ性能とバランスのとれたそのほかの機能、さらにコストパフォーマンスを考えても、やはり今回の目玉はP20 Proと断言できる。

NTTドコモもカメラ特化のスマホを揃えている

そのほかの注目機種もカメラに注力していて、静止画では特に暗いシーンをいかに明るく撮れるかという点に重きが置かれている。

例えば、ソニーモバイルの最上位機種「Xperia XZ2 Premium」では、同社初となる2眼カメラを採用。1920万画素1/2.3型(F1.8)のカラーセンサーに加えて、輝度情報の取得用に1220万画素1/2.3型(F1.6)のモノクロセンサーと搭載することで、最大ISO 51200という高感度撮影を可能にしている。

Xperia XZ2 Premium

ソニーモバイル初の2眼カメラを搭載する「Xperia XZ2 Premium」。5.8インチ、16:9の4K HDRディスプレイを搭載するためかなり幅が広い。

また、サムスンのGalaxy S9/S9+では、F1.5とF2.4という2つの絞り値を、周囲の環境にあわせて機械的に切り替えられる機能を搭載。暗い場所ではF1.5にノイズリダクション機能を加えて、とことん明るくきれい撮れる一方、明るい場所ではF2.4で白飛びを押さえられるようになっている。

Galaxy S9+

「Galaxy S9+」の上下2つのカメラのうち、上のメインカメラでF1.5とF2.4が機械的に切り替わるしくみ。下は光学2倍ズームカメラとなっている。

(文、撮影・太田百合子)


太田百合子:フリーライター。パソコン、タブレット、スマートフォンからウェアラブルデバイスやスマートホームを実現するIoT機器まで、身近なデジタルガジェット、およびそれらを使って利用できるサービスを中心に取材・執筆活動を続けている。

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