Manish Swarup/AP
- 世界保健機関(WHO)によると、世界で最も大気汚染が深刻な14の都市は、全てインドにある。
- 中でも最も深刻なのがカーンプルで、デリーやアグラもワースト10に入っている。
- インドで暮らす人々にとって、大気汚染にさらされながらの生活は、厳しい現実の1つだ。その多くは外科手術用のマスクを着用し、少しでもきれいな空気を求めて街頭で抗議活動をしている。
WHOの最新の報告書によると、世界で最も大気汚染が深刻な14の都市は、全てインドにある。
大気中に浮遊している微小粒子状物質(PM2.5)の濃度に基づいて作成されたこのリストで、最も大気汚染が深刻なのはインド北部の街カーンプルだった。カーンプルでは、2010年から2016年の間に173μg/m3のPM2.5が観測された。これは人体にとって安全とされる10μg/m3に比べ、危険なほど高い(編集部注:環境省によると、日本では環境基準として1年平均値15μg/m3以下かつ1日平均値35μg/m3以下と定められていて、注意喚起のための暫定的な指針となる値は1日平均値70µg/m3だ)。
この他、デリー、ラクナウ、アグラ、ジャイプール、ジョードプールもリスト入りしている。
残念ながら、インドで暮らす人々にとって、大気汚染にさらされながらの生活は、日々の厳しい現実の1つだ。その多くは、通りを歩くのに外科手術用のマスクを着用し、一部の街では呼吸器疾患の症例が増えたと訴えている。
世界で最も大気汚染が深刻な都市の生活をのぞいてみよう。
インドには大気汚染の深刻な都市が数多く存在する。WHOは最近、世界で最も大気汚染が深刻な14の都市が、全てインドにあると発表した。
Allison Joyce/Getty Images
多くの都市で、地元の人々は外出時に外科手術用のマスクを着用している。
Allison Joyce/Getty Images
インドの首都デリーでは2016年、大気汚染は特にひどかった。非常に分厚いスモッグが1週間以上にわたって街を覆い、学校は閉鎖を強いられ、街の周辺では抗議活動が起こった。
Manish Swarup/AP
スリランカから来たこのクリケット選手のように、アスリートたちはインドでプレーするときに予防策を取る。2017年、スリランカとインドがクリケットの国際試合を行ったとき、2人の選手がフィールドで嘔吐した。
Altaf Qadri/AP
出典:Reuters
ニューデリーにある科学環境センター(Centre for Science and Environment)によると、インドでは早期死亡の30%、つまり年間250万人以上の死因は大気汚染だという。
Altaf Qadri/AP
[原文:The 14 most polluted cities in the world are all in one country]
(翻訳:Setsuko Frey、編集:山口佳美)