Zunum Aeroの電気航空機(イメージ)。
Zunum
- Zunum Aeroは、JetSuiteが同社の電気航空機のローンチカスタマーになると発表した。
- 同社は、JetSuiteから100機を受注。2022年に納入を開始する予定。
- ZunumはJetBlue Technology VenturesやBoeing HorizonXから支援を受けている。
- Zunum Aeroは電気航空機で、より安く、より早く、より便利な空の旅をアメリカ中の小都市に提供することを目指している。
Zunum Aeroは5月21日(現地時間)、プライベートジェットを運航するJetSuiteがローンチカスタマーになると発表した。
「JetSuiteが当社のローンチカスタマーになることを発表でき、興奮している」とZunum AeroのCEO、Ashish Kumar氏は我々に語った。
Zunumは、JetBlue Technology VenturesとBoeing Horizon Xが支援する電気航空機スタートアップ。JetSuiteから100機を受注し、2022年に納入を開始する予定。契約額は明らかにされていない。
Zunum Aeroの航空機は、JetSuiteのプライベートジェットチャーター事業とリージョナル航空事業のJetSuiteXで使用される。
JetSuiteは小さな、地方空港を結ぶ路線を運航している。巨大ハブ空港を避けることで移動にかかる時間を劇的に短縮するというZunumの戦略に合致するとKumar氏は語った。
Zunum
アメリカの大手航空会社はここ数十年、大型航空機で主要空港を結び、大量の乗客を移動させるハブ・アンド・スポーク方式で運航してきた。その結果、小規模な都市には直行便が飛んでいない。
「電気航空機は市場を切り崩す手段となる」とKumar氏。
「電気航空機は従来の航空機に比べて低コストで飛行でき、あらゆる地域の航空市場に間違いなく入り込むことができる」
「我々は、乗客の自宅や目的地により近い空港に頻繁に航空機を飛ばすことができる。手荷物の引き渡しやセキュリティチェックの列に並ぶ必要はない」とKumar氏は付け加えた。
Zunumの電気航空機は、バッテリー技術が進歩して完全に電気化されるまでは、ハイブリッドシステムを使用する。
Zunum Aero
定員は最高12名、1000マイル(約1600キロ)までの距離に適している。最大速度は時速340マイル(時速約550キロ)、長さ2200フィート(約670メートル)の滑走路があれば離陸できる。
Kumar氏によると、2019年に既存の機体に同社の革新的なシステムを搭載して試験飛行を開始、2021年または2022年初めまでには試験を終える予定。
JetSuiteは、JetBlueの元幹部Alex Wilcox氏が設立。2016年から、JetBlueとカタール航空がJetSuiteXに出資している。
(翻訳:R. Yamaguchi、編集:増田隆幸)