2010年5月22日、プログラマーが1万ビットコインをパパ・ジョンズの2枚のピザと交換した。写真はパパ・ジョンズのCEOジョン・シュナッター氏。
Thomson Reuters
- 2010年5月22日、あるプログラマーが1万ビットコインをパパ・ジョンズの2枚のピザと交換した。
- これはビットコインを使った世界初の現実世界での取り引きとされる。
- 8年後の今、1万ビットコインの価値は8200万ドル(約90億円)を超えた。
- この取り引きを祝して、5月22日は“ビットコイン・ピザ・デー”と呼ばれている。
- ビットコインの現在の価格はこちら。
5月22日、世界中の仮想通貨愛好家たちは、世界初のビットコインを使った取り引きを祝った。8年前のこの日、1万ビットコインが2枚のパパ・ジョーンズのピザと交換された。
ニューヨークタイムズによると、プログラマーのLaszlo Hanyecz氏は2010年、フロリダ州ジャクソンビルに住む男性から2枚のピザを手に入れた。代金は1万ビットコイン。2013年の同紙のインタビューでは、Hanyecz氏はこの取り引きをさほど後悔していないようだ。
「当時、ビットコインはほとんど価値がなかった。ピザと交換するというアイデアはとてもクールだった」とHanyecz氏は語った。
マーケット・インサイダーのデータによると、5月22日時点のビットコインの価格は8200ドル、2枚のピザと交換したビットコインは8200万ドル(約90億円)にあたる。ちなみにこのピザの価値、つまり1万ビットコインの価格を毎日投稿しているツイッターがある。
Twitter/@bitcoin_pizza
またコインデスクは22日、“ビットコイン・ピザ・デー”プライス・トラッカーを発表した。
Business Insider UKにはソーシャル・トレンディングのeToroからピザが届いた。
「今日は、#BitcoinPizzaDay。@eToroから文字通りビットコイン・ピザが届いた」
ビットコインは2017年末、価格が2万ドル近くまで高騰、大きな注目を集め、ウォールストリートも無視できないものになった。
だがまだ、ビットコインは決済にはほとんど使われていない。価格の変動があまりに大きいためだ。2017年、モルガン・スタンレーはビットコインで商品を購入できるところはないと指摘した。
「決済の現場で事実上、受け入れられていないことと、急激な価格上昇の間には、著しい不均衡がある」とアナリストは記した。
だがウォールストリートもビットコインに参入し始めた。DRWやVirtu Financialなどは仮想通貨に積極的な姿勢を見せている。また、ゴールドマン・サックスはビットコインを扱う準備を進めており、モルガン・スタンレーは仮想通貨の専門家を加えて、株式調査部門の強化を図っている。
(翻訳、編集:増田隆幸)