北朝鮮非核化の費用はどの国が負担?日本の負担金はいくら?——英投資顧問会社が試算

北朝鮮が完全な非核化を遂げた場合にかかる費用は、向こう10年間で2兆ドル(約216兆円)で、韓国、アメリカ、中国、日本が均等に負担する見込みだと、英投資顧問会社ユライゾン・SLJキャピタルが試算した結果を発表した。非核化の費用を試算したのは、同社が初めて。

北朝鮮各施設爆破

各国の記者が見守る中、北朝鮮は豊渓里にある核実験場をセンターを爆破した。

REUTERS

北朝鮮の完全非核化に向けて、アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談が6月12日に行われるのか、見通しは不透明だ。

ユライゾン・SLJキャピタルの試算は韓国と北朝鮮の統一が前提で、これまでに北朝鮮が核兵器・ミサイル開発に投入した資金と、それに伴って国内が受けた経済損失を算出。北朝鮮は経済的に開発途上で、非核化にかかる費用を負担できる見込みがないことから、朝鮮半島と密接な関係がある韓国、アメリカ、中国、日本が、5000億ドルずつ負担していくことになるだろうと予想している。

10年間にならすと、国内総生産(GDP)比で韓国が毎年18.3%、アメリカが1.7%、中国が1.6%、日本が7.3%の負担となり、4カ国で負担することは可能だとしている。

また、北朝鮮上層部による横領などを避けるため、資金を適正に運用できる新しい団体の設立の可能性も指摘している。例えば、中国は、習近平総書記が提唱する「一帯一路」構想の一環として、北朝鮮に大きなプロジェクトを計画し、中国国内の企業に還元する投資ができるという事例を挙げている。「一帯一路」は、陸のシルクロード経済ルートと、海上シルクロードを一体化させたインフラ整備を進める構想。4カ国が資金を使って同様の投資をすれば、北朝鮮が違法に資金を運用することを避けられるとしている。

ちなみに東西ドイツ統合の際、西ドイツが東ドイツを吸収するのにかかった総費用は1兆2000億ユーロ(約133兆円)。同社はこの金額も参考にしたという。

(文・津山恵子)

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