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ソニーは5月31日、タクシー会社7社および子会社であるソニーペイメントサービスと共同で新会社「みんなのタクシー株式会社」を設立したと発表した。
本社は東京都港区に置き、代表は現在ソニーでコーポレート戦略グループおよびAI・ロボティクスビジネスグループに所属する西浦賢治氏が担当する
新会社はAI技術を活用したタクシー配車などのサービスを提供予定
5月31日ソニーから新会社の設立が発表された。
出典:ソニー
みんなのタクシー社は現在、AI技術を活用した配車サービスや需要予測サービスを検討する準備会社だが、2018年度内にサービスの提供を開始し、事業会社に移行する予定としている。
発表時点の参画タクシー事業者は、
- グリーンキャブ
- 国際自動車
- 寿交通
- 大和自動車交通
- チェッカーキャブ
- 東都自動車
- 日の丸自動車
以上7社。7社の所有タクシー車両は「都内最大規模の計1万台」(ソニーリリースより)とのこと。なお、提供予定の新サービスは、上記7社以外の事業者でも希望があれば参画できるプラットフォーム型をとる予定だという。
「AI・ロボティクス」はソニーの重要な注力分野
ソニーのNew Concept Cart「SC-1」。2017年9月には沖縄科学技術大学院大学学園のキャンパス内において、走行試験を含む実証実験を行っている。
出典:ソニー
代表の西浦氏は2017年10月にソニーが発表したAI試験車両「SC-1」のプロジェクトの統括課長も兼任している。過去には、iPhoneやAndroidスマートフォンなどに搭載されている非接触通信規格「FeliCa」事業やソニーモバイルの企業戦略VPも担当している。
ソニーは5月22日に発表した「第3次中期経営計画」で、AI・ロボティクス事業を投資領域としており、みんなのタクシー社が同社の将来ビジョンの中で、一定の役割を担った存在になるのかもしれない。SC-1などで培われたセンサー技術や機械学習の成果などがタクシーサービスに生かされるのかどうかは、続報を待つ必要がある。
ソニーの第3次中期経営計画の投資領域には、AI・ロボティクス分野が含まれている。
(文、撮影・小林優多郎)