ゴルフをするドナルド・トランプ氏(2012年7月10日、スコットランド)。
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- シンガポールで開催される米朝首脳会談の後に、トランプ大統領はアメリカのフロリダ州パームビーチにある自身の別荘マール・ア・ラーゴで金正恩氏と再び会う可能性が出てきた。
- アメリカの政府関係者は複数のメディアに対し、来週行われるシンガポールでの会談がうまく行けば、トランプ大統領は金正恩氏とゴルフをするなどして、ともに時間を過ごすことを考えていると話した。
- しかし、会談がうまく行かなければ、トランプ大統領は途中で切り上げる決心もしているという。
アメリカのトランプ大統領はシンガポールで予定されている米朝首脳会談に続き、同様の会談をフロリダ州パームビーチにある自身の別荘マール・ア・ラーゴで行う可能性が出てきた。ブルームバーグが政府関係者の話として報じた。
6月12日の会談がうまく行けば、トランプ大統領は金正恩氏を自身の別荘に招くことを考えているという。
ウェブメディアのデイリー・ビースト(Daily Beast)によると、大統領は金正恩氏とレジャー活動をともにすることを検討している。
「金正恩氏とゴルフをする可能性についても議論している」政府関係者はデイリー・ビーストに語った。
しかし、北朝鮮に対して甘い対応をしてはならないとアドバイスされていると言われるトランプ大統領は、シンガポールで行われる首脳会談がうまく行かなければ、途中で切り上げる決心もしている。大統領は繰り返し、必要があれば首脳会談から立ち去るだろうと発言している。
「(会談が)うまく行かないと思えば……やらない。やらないよ」トランプ大統領は4月に言った。「実際に行ってみて、実りがなければ丁重に会談を去るだろう」
外交問題の専門家の中には、北朝鮮の核開発プログラムを挙げて、トランプ大統領の強硬姿勢に同意する者もいる。
「トランプ大統領は、もう一度、改めて会談をキャンセルするもしくは途中退席するといった思いも寄らないことをする必要がある」センター・フォー・ザ・ナショナル・インタレスト(Center for the National Interest)の防衛研究の責任者ハリー・カジアニス(Harry Kazianis)氏はウェブメディア「ザ・ヒル(The Hill)」のコラムの中で述べた。
「問題はシンプルだ」カジアニス氏は言う。「行動が足りなければ、核武装した北朝鮮を事実上受け入れるかのように見える危険性がある」
トランプ大統領はこれまで日本の安倍晋三首相や中国の習近平国家主席を含め、世界各国の首脳をマール・ア・ラーゴへ招待してきた。
安倍首相とは違い、金正恩氏がトランプ大統領のようなゴルフ好きかどうかは分からない。しかし、北朝鮮の過去の報道は、正恩氏には父親譲りのゴルフの才能があると主張している。父親である金正日氏は初めてのラウンドで少なくとも5回のホールインワンを出し、38アンダーパーで終えたという。
(翻訳、編集:山口佳美)