ハイヒールよりスニーカー! アメリカのフットウェア業界に大きな変化、その背景とは

ハイヒール

オンラインで古着を販売する「スレッドアップ」のサイトでは、たくさんのハイヒールがセールになっている。

ThredUP

  • アメリカでは、ハイヒールを捨て、より履き心地の良いシューズを求める動きが増えてきた。
  • オンラインで古着の売買をする「スレッドアップ(ThredUp)」の最新データによると、「処分したい」と同社に送られてくるハイヒールの数がここ3カ月で増えていることが分かった。
  • 一方で、スニーカーの売り上げは伸びているという。
  • NPDグループのトラッキング市場調査によると、アメリカでは2017年、ハイヒールの売り上げが11%減った。その一方で、女性向けのスニーカーの売り上げは37%増えている。

アメリカではより多くの女性がカジュアルな服装を好み、ハイヒールの売り上げが低迷している。

オンラインで古着の売買をする「スレッドアップ」が発表した最新データによると、ここ3カ月で「処分したい」と同社に送られてくるハイヒールの数が38%増加した。一方で、スニーカーの売り上げは46%伸びている。

スレッドアップでは、ユーザーは同社に送った服や靴がオンラインで売れると、その売り上げを自身で受け取るか、慈善活動への寄付に回すかを選ぶことができる。

「女性たちがよりカジュアルかつ履き心地の良いフットウェアを求めていることから、わたしたちのデータはアスレジャー(注:スウェット素材やストレッチ性のある素材を使った、着心地の良さを重視したアスリート向けの衣服を、運動目的以外でも着用する)の流行が間違いなく続いていることを示している」スレッドアップのブランド・ディレクター、エリン・ウォレス(Erin Wallace)氏はブログに書いている

NPDグループのトラッキング市場調査によると、アメリカでは2017年、ハイヒールの売り上げが11%減った。その一方で、スニーカーの売り上げは37%増えている。

そして、この傾向は平均的な消費者に限らない。セレブたちも履き心地の悪い靴を身に付けることに疲れ始めている。

女子テニスの元世界ランキング1位のセリーナ・ウィリアムズさんも、ヘンリー王子夫妻の結婚式の二次会にスニーカーを履いて出席したことを堂々と認めている。 ウィリアムズさんは自身のインスタグラムにバレンチノのスニーカーを履いている写真をアップし、「ほとんど知られていない真実:わたしはイブニング・ガウンの下によくスニーカーを履いているの」と書いた

女性たちはまた、抗議の1つの形としてハイヒールを脱ぎ捨てている。5月には女優のクリステン・スチュワートさんが、カンヌ国際映画祭のレッドカーペットでは女性がハイヒールを履くよう定められていることに反発、ハイヒールを脱いだ

ハイヒールを脱ぐクリステン・スチュワートさん

カンヌ国際映画祭でハイヒールを脱ぐクリステン・スチュワートさん。

Photo by Joel C Ryan/Invision/AP

ハイヒールの売り上げ減少の背景には、女性たちが男性にセクシーさをアピールするより、自身のための装いを選んでいることから、相次ぐセクシャル・ハラスメントの報告や「#MeToo」の影響があるのではないかと見る向きもある

加えて、ヒールのないフラットシューズは危険なシチュエーションから女性が逃げるにもいい。

「昨今では、それはインターネットを数分見れば分かることだ。残念なことに(フラットシューズが)走って逃げるのに役立つようなことがしばしば起きている」ノースウェスタン大学の心理学教授レニー・エンゲルン(Renee Engeln)氏は2017年12月、ニューヨーク・タイムズに語っている

[原文:The shoe industry is undergoing a massive shift as women ditch heels for sneakers]

(翻訳、編集:山口佳美)

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