プラスチックごみは手に負えない。
Reuters/Navesh Chitrakar
- 人間は毎年、3億トンものプラスチックごみを出している。
- こうしたプラスチックごみは、環境に対する最大の脅威の1つとして、次第に認識されるようになってきた。
- ロイターのカメラマンたちは、世界各地で平均的な家庭が1週間あたりに出すプラスチックごみの量を捉えた。
地球上で使用されるプラスチックの量はここ50年間で爆発的に増え、毎年3億トンものプラスチックごみが生まれている。
こうしたプラスチックごみは、環境に対する最大の脅威の1つとして、次第に認識されるようになってきた。プラスチックは分解されるまでに非常に長い時間がかかるため、その多くは海や川、ビーチ、その他の生き物の生息地へと行き着いている。
わたしたちは家庭で、どのくらいのプラスチックを使っているのだろうか? その答えを求め、ロイターのカメラマンたちは、世界各地の一般家庭が1週間あたりに出すプラスチックごみの量を写真に捉えた。
食材のパッケージから購入したものを持ち帰るためのレジ袋まで、これらの写真はわたしたちの日々の生活にいかにプラスチックが溶け込んでいるかを気付かせてくれる。
世界各地の一般家庭で1週間にどのくらいのプラスチックごみが出ているか、見てみよう。
アメリカのマサチューセッツ州ウェナムに住むブランディー・ウィルバーさん、アンソニー・ウィルバーさん(Brandy and Anthony Wilbur)夫妻は、プラスチックで包装された商品の購入を減らすよう心がけているという。「わたしたちはプラスチックの使用を減らそうと、できるだけ気をつけています。でも、それは簡単なことではありません」と、ブランディーさんは話した。
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これが、一家が5月のある1週間に出したプラスチックごみだ。「買い物中、できるだけ包装の少ないものを買おうとしていますが、それも難しいです。何でもパッケージされていますから」ブランディーさんは言う。
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ネパールの首都カトマンズで暮らす母親ロシャーニ・シュレスタ(Roshani Shrestha)さんは、ビニール袋を避けて生活するのは難しいと言う。「環境のために、代わりになるものがあれば使います。でも、ほとんどの商品がラップやその他のプラスチックで包装されているため、不可能です」
Reuters/Navesh Chitrakar
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ドイツのベルリンに住むアレクサンダー・ラドゥエンツ(Alexander Raduenz)さんと妻、2人の娘たちは、二酸化炭素排出量ができるだけ少なくなるよう心がけていると言う。
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「プラスチックがわたしたちの環境に大きな影響を与えることに気付いたんです」アレクサンダーさんは言う。「プラスチックに代わるものがあるときは、そちらを使うようにしています」
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ナタリア・リリシス(Natalia Lyritsis)さんは、彼女の母国ギリシャで環境に対する意識が高まることを願っていると言う。
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「わたしたちはプラスチックや紙、ガラスなどを再利用するとともに、リサイクル素材から作られた商品を買うようにしています」彼女は言う。「バルコニーには、できるだけたくさんの植物を置くようにしています」
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横浜で暮らすサトウ・エリさんは、プラスチックごみの問題について厳しい見方をしている。「プラスチックごみから逃れることはできないと思います。街だけでなく、山や海でも見かけます。いたる所にあるのです」
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その一方で、アメリカのニューヨーク市ブルックリンのローレン・シンガー(Lauren Singer)さんは、プラスチックをほとんど使わずに生活している。彼女はプラスチック包装を一切使わずに商品を販売する「パッケージ・フリー・ショップ(Package Free Shop)」の創業者で、「Trash is for Tossers(ごみを捨てるのはバカげている)」と題したブログを書いている。
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これが、シンガーさんが5年間で出した、再利用も堆肥化もできないプラスチックごみの全てだ。驚くことに、16オンス(約450グラム)のガラス瓶に収まる量だ。
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[原文:Sobering photos show what a week's worth of plastic looks like for typical families around the world]
(翻訳:Makiko Sato、編集:山口佳美)