フルタイムの学生がお金を稼ぐのは難しい(写真はイメージ)。
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- ジャーナリズムを学び、学内での活動にも積極的に関わる大学生のアレクシスは、大学の授業料と多くの経費の支払いを両親に頼っている。
- アレクシスは、Business Insiderの「リアル・マネー(Real Money)」シリーズで、両親からどれだけの経済的援助を得ているか、自身がベビーシッターで稼いだバイト代をどう使っているかを明かした。
わたしは怠け者からは程遠い。でも、生活の大部分を両親に頼っている。
全ての授業に出席して、勉強し、学内での活動でリーダーの役割を果たし、生活に必要なものを全て揃えられるだけのお金が稼げるアルバイトをする時間は、わたしにはなさそうだ。
家賃と授業料で年間5万8775ドル(約650万円)……書籍代や交通費、電話代やその他の基本的な生活必需品の費用は、また別にかかる。もっと稼いで、両親の経済的な負担を減らしたいとは思っているけれど、現実的じゃない。
週5日、朝から夜まで1日を大学で過ごし、授業に12.5時間、課題に10時間、大学の女性向けオンライン・マガジン「Her Campus」の運営に11時間、時給15ドルのベビーシッターを週に10時間、そして(できれば)1日8時間の睡眠。こうした活動時間を引くと、1週間のうち自由になる残り時間は、わずか約36.5時間だ。食事や運動をしたり、両親に電話をしたり、人付き合いや、狂ったように楽しむ時間も必要だ。
なぜこんなことをいちいち書いてるのかと言えば、20歳になるわたしを今も両親が経済的に援助している理由を説明したいからだ。毎週10時間、時給15ドルのベビーシッターのアルバイトをしているが、週に150ドルしか稼げず、それでは生活が成り立たない。かといって、わたしのスケジュールには仕事を増やす余裕はない。
以下、わたしが1週間でどんなものにお金を使い、わたしが学業に集中できるよう両親が支援してくれているのか、詳しく説明しよう。
毎週、ベビーシッターで稼いだバイト代はまず残らない —— ここで両親からの援助が必要になる。
毎月の出費内訳。全体の70%を占める大学の授業料は3971ドル。加えて、寮費に1028ドル、書籍代に25ドル、食費に200ドル、その他に429ドルだ。
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月曜日が春学期の授業料3万4000ドル(約374万円)の支払い期限で、わたしはパニックになりながら両親にお願いできるか電話をかけた。今週分の食料もない。幸いにも、両親は大学から25分の距離に住んでいるので、電話してから2時間後には母が食料を持ってきてくれた。
両親は定期的に決まったお金をくれるわけじゃない。フルタイムの学生として、目下自分で買うことのできない必需品の一部をまかなってくれるだけだ。大学に訪ねてきて、ちょっと余分にお小遣いをくれることもある。両親が訪ねてくるのは、多くても1学期に2回程度だ。
ベビーシッターで稼いだ150ドルは、外食や自分へのごほうび、食料品の購入にあてる。
今週の150ドルの支出内訳。月曜日に25.99ドル、火曜日に35.74ドル、水曜日に26ドル、木曜日に3.75ドル、金曜日に16ドル、土曜日に19.84ドルを使い、日曜日は一切お金を使わなかった。
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これまでも常にアルバイトをしてきた。わたしを支えるために、両親が一生懸命働いていることを本当に申し訳なく感じているからだ。バイト代は、友人との外食や自分へのごほうびとしての新しい洋服、眉や爪の手入れといった「ごほうびタイム」に使っている。
基本的に食料品は自分で買うよう努力しているが、週に150ドルのバイト代ではやりくりできないこともある。今週も両親に電話をかけなければならない。基本的に、今のバイト代では足りないのだ。
月曜日、1日の飲食代に25.99ドルを使った。
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月曜日、朝の授業が終わって8.99ドルのアサイースムージーを買った。スムージーだけでは1日もたないので、その後、アボカドトーストを作りに自宅へ戻った。流行りのレストランで買う方がはるかにおいしいに決まっている。でもわたしのお金は限られている。父と母が食料を買って来てくれた。
わたしが学内で運営している女性向けオンライン・マガジン「Her Campus」の打ち合わせが山ほどあったので、午後はそれに参加。7時過ぎに打ち合わせが終わると、おなかが減っていたし、友人からの誘いもあって、一緒に夕食へ。
Bar Tacoでの食事はおいしかったけど、夜のタコスと朝のスムージーで、すでに今週のバイト代の6分の1がなくなった。
火曜日、新しいデニムジャケットとサンダルを購入、35.74ドルを使う。
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暖かくなってきたし、わたしは春のファッションに目がない。「火曜日は自分へのごほうびの日」でもあったし、買うことにした。今日は授業もなく、「やることリスト」はとても短かった。暇になるとオンライン・ショッピングをしがちだけど、わたしの預金にとっては好ましくない。
自炊する時間もあったし、朝、昼、夜とも自宅で食べた。プラス、パスタやステーキ肉、鶏肉、ハンバーガー、スープ、菓子パン、アボカド、イモ、カリフラワーなど思いつくものは全て揃っていたので、何を食べるかの選択肢は無限にあった —— まるでお金を使わない外食みたいだ。
水曜日、少しは責任感を持とうと、自分の車に給油した。
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20ドル分のガソリンを給油して、今週の支出はすでに81.63ドルに。1週間のバイト代のうち、半分以上が3日間でなくなった!
今日も食事は自宅で済ませる。今週、母に食料を買わせてしまったのは心苦しいけれど、援助には本当に感謝している。そして母はまたも予想を上回る量を買ってきてくれた。わたしは朝食にスクランブルエッグを、昼食にマカロニ・アンド・チーズを、ベビーシッターのアルバイトの後、自宅に戻っての夕食に枝豆を添えた鶏の照り焼きとライスを食べた。おいしかった!
木曜日、終日授業があって、お金はスターバックスで使っただけ。
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授業の合間に猛烈にスターバックスが恋しくなって、ストロベリー・アサイー・リフレッシャーを3.75ドルで購入。
授業が終わった後、午後6時までベビーシッターをしなければならず、終わったときにはものすごくおなかが減っていた。我ながら夕食を作る余力があったことに驚いたけれど、おいしいステーキを焼いて、カリフラワーとジャガイモの炒め物を添えた。
金曜日、1週間の締めにはディナーが最高。友人と夕飯を食べに出かけた。
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Mecha Noodle Barはラーメンとフォーが食べられる、お気に入りのお店の1つ。でも16ドル支払ったので、わたしの預金口座の残高は48.52ドルに減った。
前にも書いたとおり、わたしはディナーを食べに行こうという友人にしばしば流されて、恐らく使う必要のないものにお金を使ってしまう。外食は手軽で楽しいけれど、コストがかかる。バイト代を貯めるのがとても難しいと感じる理由でもある。
土曜日、おなかが減り過ぎて目が覚めた。どうしてもチョコクロワッサンが食べたかったので、自分で作った。でも夕食の時間になると、自炊があまりにも面倒だったので、中華料理を注文することに。
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中華料理のテイクアウトにかかった金額は合計19.84ドル。豚肉のチャーハン、ワンタンスープ、セサミチキンを注文。間違いない。
1日が終わると、預金残高は28.68ドルに。生活の全てをまかなうにはほど遠いと悲しくなった。
日曜日、お金を使う必要もないので、買い物はしなかった。
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ありがたいことに、親が持ってきてくれたお手製のソースがあったので、料理上手でなくても、パスタやミートボールを作ることができた。
さほどストレスを感じることなく、フルタイムの学生でいさせてくれる両親を持つわたしは、信じられないほど幸運だ。支払いの心配をしなくてもいいというのは、本当に恵まれている。もっとお金を稼げれば良いけれど、わたしのアルバイトではフルタイムの大学生活を支えるには程遠い。
わたしは友人との外食に最も多くのお金を使っている。支出を確認した後、次の学期の目標として、貯蓄口座を開設し、外食を減らし、お金にもっと賢くなろうと決めた。
[原文:I'm a 20-year-old college student financially dependent on my parents — here are all my weekly costs]
(翻訳:Hughes、編集:山口佳美)