アーダーン首相と赤ちゃん、パートナーのクラーク・ゲイフォードさんと(21日、オークランド)。
Office of the Prime Minister of New Zealand via AP
- ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相が21日(現地時間)、女児を出産した。
- アーダーン首相は、就任から数カ月後に自身の妊娠を公表していた。
- 在任中に出産を経験した首脳は、パキスタンのベナジル・ブット元首相が初めてだった。ブット元首相は産休を取らなかったため、在任中に産休を取るのはアーダーン首相が世界初となる。
- アーダーン首相は6週間の産休を取る計画で、その間はウィンストン・ピータース副首相が代理を務める。
ニュージーランドのアーダーン首相が21日に女児を出産し、世界で初めて在任中に産休を取る首脳となる。
アーダーン首相は6週間の産休を取る計画で、その間はウィンストン・ピータース副首相がその代理を務める。
ただ、日々の業務はピータース副首相に任せるが、安全保障問題など主要な意思決定には引き続き携わっていくと言い、休暇中もブリーフィングは読み続ける。
国会で発言するアーダーン首相。写真が撮影された5月には、おなかもだいぶ目立っていた。
AP Photo/Nick Perry
37歳のアーダーン首相は世界で最も若い女性の首脳で、在任中に出産した2人目の世界のリーダーだ。
1990年にパキスタンのベナジル・ブット首相が在任中に子どもを産んだときは、ブット首相の反対勢力がその妊娠を理由に首相の解任を要求していたため、ブット首相は産後も休暇を取ることなく、すぐに復帰した。
アーダーン首相は21日、インスタグラムに赤ちゃんとパートナーのクラーク・ゲイフォードさんとの3ショットを投稿した。
「みなさんのやさしさとお祝いの言葉に、とても感謝しています」アーダーン首相は書いた。「オークランド・シティ・ホスピタルの素晴らしいチームのおかげで、母子ともに元気です」
アーダーン首相は、こうも言っている。「新しく親になった人たちが経験するであろう全ての感情を、わたしたちもこれから経験することになるでしょう。ただ同時に、これほど多くの人たちのやさしさとお祝いの言葉をとてもありがたく思っています。ありがとう」
アーダーン首相が自身の妊娠を公表したのは、2018年1月のことだった。「わたしたちは、1人2役をこなす多くの親たちの仲間入りをします」当時、アーダーン首相はソーシャルメディアに書いていた。「わたしは首相で母親に、クラークは"釣りの第一人者"で専業主夫になります」
アーダーン首相は2017年8月にニュージーランドの労働党党首となり、10月に首相に就任した。
ニュージーランドのヘレン・クラーク元首相はAP通信にEメールで、アーダーン首相の出産を祝うとともに、ニュージーランド国民はアーダーン首相の決意を受け入れていると述べた。
「これは、国としてのわたしたちの成熟ぶりを表すものであり、キャリアと家庭の組み合わせは女性が自由に決められるということに対する受容を表しています」クラーク元首相は言う。
「小さな子どものために喜んで専業主夫になる現代的な男性として、クラークにも祝福を」
(翻訳、編集:山口佳美)