グーグルが導入している「OKR」、新旧CEOによる運用の小さな違いがグーグルを変えた

グーグルのワシントンオフィス

Stephen Brashear/Getty

  • グーグルは、2015年当時と比べると少し違った会社になった。ラリー・ペイジのあとを受けて、サンダー・ピチャイが新たにCEOに就任したことがその契機。
  • ピチャイが取り組んだ変革の1つは、OKR(Objectives and Key Results)と呼ばれる目標設定プロセスをシンプルにすること。
  • ペイジがCEOだった頃、グーグルはスタートアップであり、従業員にはさまざまな役割が求められた。
  • だがピチャイが世界で最も大きな企業のCEOに就任して以来、従業員のミッションはより明確になり、彼らの価値もおそらく以前より高くなった。

初期の頃からグーグルは、数年におよぶ数々のプロジェクトを遂行するために、OKRと呼ばれる目標設定プロセスを導入していることで知られていた。

OKRは、一定期間を前提に、全体的な「目標(Objectives)」と3〜5個の達成可能なパラメーターである「主要な結果(Key Results)」を設定する。

数多くの企業で導入され、各企業ごとのニーズに応じて期間が設定されている。

ジョン・ドーア(John Doerr)の書籍『Measure What Matters.』によると、初期のグーグルでは目標は四半期ごとに設定していた。ペイジはさらに年間の目標設定を追加したため、エンジニアからCEOまで全従業員は同時に2つの目標 —— 短期的な目標と長期的な目標を抱えていた。

現在、アルファベットのCEOとして、ペイジはグーグルを含めた全ての子会社にOKRを使うよう徹底している(彼自身も四半期ごとに目標を設定している)。

ピチャイがグーグルのCEOに就任したとき、ピチャイは四半期ごとの目標設定を廃止し、代わりに部門ごとに四半期の進捗報告レポートを導入した。「主要な結果」とかなり似ているが、より流動的なものになっている。

ドーアは、OKRで行うべきこと・行ってはいけないことを個人的にペイジにトレーニングした。そして「短期的な目標が実際の仕事を動かす」と伝え、さらに「最も良い形は、短期的なOKRが年間のOKRと長期戦略をサポートするような、並立的で、かつ2つのサイクルになっていること」と付け加えた。

これが実際、ペイジ時代のグーグルの戦略だった。

だがピチャイは、従業員が1つの目標に集中できるようにした。おそらく、ピチャイによる目標設定プロセスの簡素化が受け入れられのは、グーグルの混乱状態からの立て直しと同じタイミングだったからだろう。この過程で、グーグルの5万7000人の従業員は、グーグルが親会社アルファベットの傘下にあることを学んだ。

ドーアが「OKRのベストの実行サイクルは、それぞれの会社が持つ文脈とカルチャーによって異なる」と語っているように。

そして、ペイジとピチャイの間のちょっとした戦術の違いは、グーグルのカルチャーが変わったことを反映している。

ペイジがOKRを使い始めたとき、彼はスタートアップを率いており、従業員にはさまざまな役割を求めた。その後、ピチャイは世界で最も多様なポートフォリオを持つ、新たに組織化された会社を引き継いだ。

[原文:How employee goals at Google changed after Sundar Pichai took over as CEO after Larry Page

(翻訳、編集:増田隆幸)

ソーシャルメディアでも最新のビジネス情報をいち早く配信中