「インスタ映え」を意識、ヤンキースタジアムが大変身

ニューヨーク・ヤンキースのスタジアム

全米のベースボールスタジアムでは、訪れたファンがソーシャルネットワークで写真や動画をシェアすることを意識した改装が増えている。ヤンキースタジアムも今季、そうしたイメージ刷新に乗り出した。

改装を終えたニューヨーク・ヤンキースのスタジアムには、ソーシャルメディアへの投稿を意識したファンスペースやキッズスペース、グレードアップしたフードメニューなどが登場した。「スタジアムの変身」は、InstagramやSnapchatなどソーシャルメディアでシェアできる経験を探し求めている若いファンをターゲットにしている。

「あらゆるタイプのファンに、スタジアムで試合を楽しんでもらえる環境づくりに取り組んでいる」とヤンキースのチケット販売・サービス・運営担当副社長のケビン・ダート(Kevin Dart)氏はBusiness Insiderに語った。

コロラド・ロッキーズやクリーブランド・インディアンスなども、ソーシャルメディアでのシェアを念頭にスタジアム内でファンが集えるスペースを新設している。新旧ベースボールファンのために改装された「インスタ映え」のするヤンキースタジアムを散策してみよう。


ミレニアル世代のファンの心をつかむためには、ソーシャルメディアに投稿して友達とシェアできる経験を提供することが大きな鍵になる。

 ヤンキースタジアムの「マスターパス・バッターズ・アイデッキ」

ヤンキースタジアムの「マスターパス・バッターズ・アイデッキ」

Hollis Johnson


センターフェンス背後の座席を取り外した「マスターパス・バッターズ・アイデッキ」からは、フィールドを見渡すことができる。

「マスターパス・バッターズ・アイデッキ」

「マスターパス・バッターズ・アイデッキ」(中央)とトヨタ自動車の広告(右)が掲示されたテラス。

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スタジアム全体を見渡せるマスターパス・デッキ専用チケットにはドリンクがついているほか、フレンチディップやフレッシュモッツァレラチーズのサンドイッチといったスペシャルフードが選べる。


マスターパス・デッキの両サイドはブルペン。デッキで販売されているスペシャルフードは、流行の台湾式バーガー「バオ&バンズ」やバッファローチキンサンド、新メニュー「ヤンキーディンガー」など。

デッキ

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ヤンキースタジアムならではの「体験の価値」を高めようとしている。

フード

ヤンキーディンガー

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娯楽産業専門のコンサルティング企業、Legends Hospitalityでマーケティング・事業開発担当副社長を務めるアンジェラ・タッシー(Angela Tassie)氏はBusiness Insiderに「みんな、バーガーが好きなんだ。みんなが伝統的なベースボールフードをほしがっている。私たちは、その水準を上げようと取り組んでいる。今年は新メニュー『ヤンキーディンガー』を加えた。これはバーガーチェーンのホワイト・キャッスルへの返球といったところだ」と話す。%!(EXTRA string= )


人との交流の様子やフードを撮影した写真をインスタグラムに投稿すると、携帯端末のバッテリーが消耗する。若者たちの一番の心配の種に配慮して、テラスに充電スポットを設置。

スタジアム

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ニューヨークの街角の味も球場に届けている。

フード

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「ニューヨークの地元ブランドのメニューを採り入れながら、ファンの好みや希望も反映させてメニューを進化させたい」とタッシー氏は言う。高級肉で知られるニューヨークの定番「ローベルズ」は厳選したサンドイッチ数種類と、ファンの大好物であるグレビーソースがたっぷりかかったフライドポテト添えステーキを提供する。


スタジアム改装の計画中、ヤンキースタジアムはファンの意見を丁寧に聞いていたが、1つだけ抜けていたものがあった。それは「バーベキューリブ」。

フード売り場

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ヤンキースタジアムのタッシー氏とマット・ギブソン(Matt Gibson)総料理長は、「見た目」にも美味しそうなことが重要だと言う。

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タッシー氏いわく、ギブソン総料理長が心掛けたのは「カラフルな食材を使う」ことだった。例えば台湾風バーガーならば「Instagramでより多くシェアしてもらえるよう、赤やピンクの色味の食材に野菜のピクルスを乗せ、写真映えするよう仕上げる」 (タッシー氏)


しかし、スタジアムを「インスタ映え」する場所に変えるよりも重要なことがチームにはある。ファンの獲得だ。全米のベースボールチームは、シーズンチケットや一試合限りの指定席券のような高いチケット代を払わずに試合を楽しめる「パス」の導入を始めている。

スタジアム

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クリーブランドにあるプログレッシブ・フィールドでは、ライト側の一画「ライトフィールド・ディストリクト」 で冷えたビールと試合観戦を13ドル(約1400円)で楽しめるパスを販売している。

ダート氏によるとヤンキースでは若者向けのスタジアム体験パスとして、15ドルの「ピンストライプ・パス」を販売する予定だ。「指定席はつかないが、15ドルで入場してスタジアム内を自由に歩き回れる。ドリンクも付いているし、もちろん我々としてはソーシャルメディア用のスペースで楽しんでほしい」

さらに、最上階のグランドスタンド・エリアのシートに座れる10ドルのパスも導入する予定だという。


冷たいビールが飲みたいときには「バドワイザー・パーティデッキ」がベストだ。

バドワイザーのデッキ

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300番台のシートがあるフロアにはシェードのついたバーエリアがあり、夏でも日差しをよけながらカジュアルな雰囲気で試合を楽しめる。


コロラド・ロッキーズの「クロックタワー・バー」のように、ヤンキースも「AT&Tスポーツラウンジ」で、より洗練された体験を提供。

AT&Tスポーツラウンジ

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「AT&Tスポーツラウンジ」は全てのスポーツファンにとって理想の空間だ。巨大テレビスクリーンが複数設置され、バーで一杯やりながら他の試合のスコアもチェックできる。携帯端末を充電できるスポットもある。


ヤンキースタジアムは子どもたちとベースボールの「共存」も重要だと考えている。3~4時間という長丁場の試合中、じっと座っていられない子どもたちが息抜きできるように、家族向けスペ―スを用意。

グラウンド

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ヤンキースタジアムのキッズコーナーには、親たちが一瞬も試合を見逃すことがないようテレビが設置されている。 また、クリーブランドのプログレッシブ・フィールド、ロッキーズのクアーズ・フィールド にも、年少のファンたちの心を捉える遊び場がある。


落ち着いていられない子どもたちを走り回らせながら、親たちも試合の途中でリフレッシュするのにちょうど良い「顔出しパネルコーナー」。

パネルコーナー

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ヤンキースタジアムは改装にあたって、1つの目標を明確にした。それはコアなベースボールファンからソーシャルメディアのユーザー、家族連れまで、全てのファンにアピールするスタジアムづくりだ。


野球ファンが集うスペースとソーシャルメディアのためのフードスペースが融合している。今、ベースボールスタジアムは、新たな変化を遂げている。

Cash me at Yankee Stadium how bao dah?

Amanda McKelveyさん(@amanda_mckelvey)がシェアした投稿 -

[原文:Yankee Stadium just got a makeover as Instagram forces a major change in the baseball industry

(翻訳:Tomoko.A)

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