キャノンデールのシステムシックス。価格は1万1000ドル(約120万円)。
Cannondale
- アメリカの自転車メーカー、キャノンデールは2日(現地時間)、システムシックスを発表。世界最速のロードレース用バイクとアピールした。
- 7日には世界有数の自転車レース、ツール・ド・フランスが開幕。発表はそれに合わせたもの。
- アメリカのチーム、EFエデュケーションファースト・ドラパックP/Bキャノンデールは、3週間におよぶツール・ド・フランスでシステムシックスを使用する。
- 同社初のエアロバイクとなるシステムシックスは、トレックのマドン、スペシャライズドのベンジ、キャニオンのエアロード(Aeroad)などと戦う。
アメリカの自転車メーカー、キャノンデールは2日(現地時間)、同社初のエアロロード「システムシックス(SystemSix)」を発表。「最小の抵抗、最大の効率、国際自転車競技連合(UCI)の基準を満たした、現在、マーケットに存在する中で最速のロードバイク」とアピールしている。
同社は、数値流体力学、風洞実験によるデータ、そして「数え切れないフィードバック」といった膨大なテストによって卓越した性能を実現したとしている。
「システムシックスはゼロから開発され、各パーツはスピードを追求するために最適化されている」と同社のデザイン・エンジニア、ネイサン・バリー(Nathan Barry)氏は語った。
「空気抵抗は自転車ライダーにとって唯一、最大の課題。選手のみならず、あらゆる人にとって重要なこと。システムシックスはこれまで以上のスピードを、多くの人に、どんな場面でも提供する」
写真を見ると、エアロフレーム、コックピット、64mmハイトのホログラムのホイール、ディスクブレーキ、シマノの電動コンポーネントDi2などの様子が分かる。
システムシックスによって、キャノンデールはロードレースでの戦いをより激化させた。
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写真のタイプの価格は、アメリカ国内で1万1000ドル(約120万円)。最も安価なシステムシックスカーボン アルテグラ(SystemSix Ultegra)は4000ドル(約44万円)から。
システムシックスという名前は、フレーム、フォーク、ホイール、シートポスト、ハンドルバー、ステムという6つの要素を統合した開発コンセプトに由来する。これにより、システムシックスは風洞のみならず、実際のロードのどんな場面でも“最速”を実現すると同社。
システムシックスによって、キャノンデールはロードレースでの戦いをより激化させた。システムシックスはいまや、トレックのマドン(Madone)、スペシャライズドのベンジ(Venge)、キャニオンのエアロード(Aeroad)などと直接競合する存在となった。
これまで、キャノンデールのレース向けバイクの主力は、山登りに強いオールラウンダーの「スーパーシックスエボ(SuperSix EVO)」であり、システムシックスのようなエアロロードはなかった。エアロバイクの購入を検討している消費者にとっては、新しい選択肢が増えることになる。
「システムシックスはとても速い —— これまでに乗ったどの自転車とも明らかに違う」とEFエデュケーションファースト・ドラパックP/Bキャノンデールのメンバーでツールに出場するテイラー・フィニー(Taylor Phinney)選手はBusiness Insiderに文書で述べた。
「私のような体格(身長約195センチ、体重約85キロ)の選手にとって、このフレームの剛性は素晴らしい。このバイクに乗った初めてのレースはベルギーのスヘルデプライス(Scheldeprijs)で、エシュロン(横風に対抗した集団)を形成したときに明らかな違いを感じた」
「まるで不正行為をしているかと思うくらい、素晴らしい感覚だった」とフィニー選手。
「まるで宇宙船、最新テクノロジーを走らせていることに興奮した」
チームメイトのアレックス・ハウズ(Alex Howes)選手は以下のように付け加えた。
「システムシックスはこれまで乗った中で最速のバイクという評価を下そう。まるでレース中に不正を行っているように感じる。これは最終兵器。スプリントのときの剛性は別次元、だがスーパーシックスエボと同じように扱いやすい。キャノンデールはやり遂げた」
システムシックスの写真を見てみよう。
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以下は、キャノンデールによるシステムシックスのプレゼン資料。
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(翻訳:R. Yamaguchi、編集:増田隆幸)