自動運転を“信頼”したのは「日本・アメリカよりも中国」この調査データが面白い

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テスラ「モデルS」のコクピット。まだパーフェクトではないものの、YouTubeなどに数々公開されているオートパイロットの動画にはいまだに驚きを感じずにはいられない。

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自動運転車と、それが実現する自動運転社会について、「これが将来の自動車産業の向かう姿だ」という意見を否定する人は少ないだろう。

問題は、いつそれが実現し、私たちがAIドライバーを「運転席に座る友人のように信頼できるのか」だ。

「自動運転技術への“信頼性”」を考えるうえで、顧客満足度調査の専門機関J.D. パワーが非常に興味深い意識調査を行なっている。

J.D. パワーの調査「New Mobility Concepts and Vehicle Technologies」は、自動運転などの「ニューモビリティ」に関する各国の理解さぐるものだ。国内で1032人(男女同数)に対して調査を実施。他の調査と合わせて、全体として日本・中国・アメリカ・ドイツをはじめ世界各国のユーザーが自動運転などについて、今、どう感じているかを掘り下げるものになっている。

特に国内調査については、日本の人口動態を反映したオンライン調査になっていて、回答者の属性に関してもある程度公平性がある(例えば都市部への偏りなどに配慮した)データだ。

トヨタの自動運転実証。各国の自動車メーカーがこうした動画を公開している。

自動運転先進国・アメリカでも、「信頼している」は日本と同レベル

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日独米中4カ国は、それぞれ自動車産業のなかで独特のポジションを持っている。日本は自動運転に関しては、幅広い実証の難しさという意味で比較的後進国。

ドイツは高級車で独特のノウハウをもち、将来の自動運転につながるADAS(先進運転支援システム)でも高い市場評価を持つメーカーが複数ある。

アメリカは言わずと知れた自動車大国であり、イーロン・マスク率いるテスラ・モーターズを抱えるIT先進国。自動運転に関してもさまざまな企業が路上テストを実施する、自動運転先進国の一角だ。

最後の中国は、ここ数年のITの進化が目覚ましく、AI関連技術と社会実装に関しては世界有数の「攻めの姿勢」と投資規模を持つ国として、めきめきと頭角を現して来ている。

J.D. パワーの調査によると、自動運転について、もっとも疑わしいと感じているのはドイツで、「まったく信頼していない/あまり信頼していない」が76%にのぼった。意外なのは、アメリカだ。路上で多くの自動運転実証の実例があるにもかかわらず、「完全に信頼している/ある程度信頼している」と答えた人は、日本と同程度の30%強しかいない。

さらに面白いのは中国だ。4カ国のなかで、自動運転への期待は圧倒的で、「完全に信頼している/ある程度信頼している」と答えた人は78%にのぼる。

自動運転の「法的責任」を心配するのは圧倒的に日本


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自動運転が実用化するにあたって、人々が抱く「懸念」は何か? これも興味深い結果が出ている。

事故を起こした際の法的な責任について懸念したのは、日本が圧倒的で36%。一方、アメリカと中国は、“自動運転が果たしてうまく働くのか”といった「技術的な不良」を心配している。また中国は先ほどの「自動運転への信頼」は圧倒的に高かった一方、半数以上が「技術的な不良」への懸念を指摘。これは4カ国で最も高い数字になった。

自動運転技術を日本人はどう感じているのか?

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日本人の意識に特化して掘り下げると、個々人の属性によって回答が変わってくるのも興味深い。

自動運転車への懸念について、「運転する喜びを失う」と指摘したのは、主に男性だ。保有状況別では「軽・登録車の併有者」つまり、2台持ち家庭ほど、運転する喜びを失うと答えた率が高かった。

2台持ち家庭という属性から想像すると、車を毎日の通勤通学に使うような“車社会で暮らす人”ほど、運転の楽しさも大事にすることが見てとれる。また、2台持ち属性の人は、自動運転そのものにも否定的(信頼しない)な傾向もある。

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自動運転車はアリかナシか、BI Japan読者の声を募集

今回の調査を掘り下げると、その人のバックグラウンドによって、自動運転への期待値やメリットの印象には差がありそうなことが見えてきた。

自動運転の社会実装にあたっては、そもそもの「地ならし」も必要そうだ。

さて、ここでBI Japanから質問です。この記事を読んでいるあなたは、自動運転に対してどんな印象を持っていますか?

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※Business Insider Japanでは、J.D. パワーと共同で2019年春までの期間に、さまざまな意識調査を実施します(リリース文はこちらから)。調査した匿名による読者意向は、今後のBusiness Insider Japanの記事や、J.D. パワーの調査データのなかで参考にさせていただく場合があります。

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編集部より:一部表記を改めました。 2018年7月10日 20:25

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